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『ジュラシック』以外にも! マイケル・クライトン原作の近未来映画4選

未知なる病原体との闘い『アンドロメダ…』

 名匠ロバート・ワイズ監督が、マイケル・クライトン原作小説をベースに映画化したのがSFバイオサスペンス『アンドロメダ…』(1971年)です。米国の田舎町に人工衛星が落下し、町民たちは謎の奇病によって命を落とします。救助隊も次々と倒れていきます。

 緊急事態として呼び出された科学者たちが調べると、地球上には存在しない未知の病原体が原因だと判明します。一方、米軍はこの病原体を吹き飛ばすために、核爆弾を使用することを決めます。科学者たちが病原体への対処法を突き止めるか、核爆弾の使用が先かという時間との闘いとなるのです。目には見えない小さな微生物によって、人類は存亡の危機に立たされるのでした。

 派手なアクションシーンは少ないため、SF映画としては地味に感じた『アンドロメダ…』ですが、新型コロナウイルスによって医療崩壊や都市封鎖が現実のものとなった現在では、クライトン氏はとても先見の明があったことが分かります。

ロボット犯罪に立ち向かう『未来警察』

 トム・セレック主演、マイケル・クライトン脚本・監督作『未来警察』(1984年)も、時代を先取りした内容でした。近未来、ロボットたちは日常生活を送る上で欠かせない存在となっており、主人公のラムゼイ警部補(トム・セレック)はロボットが起こすトラブルを処理する専門班に配属されています。

 ロックバンド「KISS」のジーン・シモンズが悪役を演じた、B級アクションっぽい仕上がりでしたが、小型の無人偵察機や追尾機能付きのロケットランチャーなどのハイテクツールが登場。また、ロボット犯罪に対処する警官が主人公という設定は、オリジナルビデオアニメ『機動警察パトレイバー』(1988年~1989年)に先駆けた作品でした。

逆セクハラを題材にした『ディスクロージャー』

 最後に紹介するのはSFではありませんが、やはり時代を先取りした作品です。マイケル・ダグラス主演作『ディスクロージャー』(1994年)は、「パワハラ」「セクハラ」をテーマにしています。しかも、男性社員が女性上司に追い詰められる「逆セクハラ」を扱っています。

 ハイテク企業に勤める部長のトム(マイケル・ダグラス)の前に、かつての恋人メレディス(デミ・ムーア)が副社長となって現れます。就業時間を過ぎ、副社長室に呼ばれたトムは、メレディスに誘惑されます。既婚者であるトムは、寸前のところで振り切りますが、トムの態度にメレディスは激怒。翌日から、さまざまな嫌がらせに遭うはめになります。

 セクシーな女性上司に迫られるなんてうらやましい、と思えるのは最初だけ。トムは職場だけでなく、家庭でも居場所を失い、『ジュラシック・パーク』ばりの恐怖を感じることになるのです。

 幅広い教養と鋭い着眼点で、これからの人間社会に起きうることをクライトン氏は次々と予見してみせました。『ジュラシック・ワールド/炎の王国』をきっかけに、ぜひクライトン氏の多彩な作品を楽しんでみてください。

(長野辰次)

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