『未来少年コナン』自然豊かなラナの故郷 宮崎駿監督の“理想郷”ハイハーバーとは?
再放送中の『未来少年コナン』(NHK総合)は、今週から「ハイハーバー」編が始まります。ヒロイン・ラナの故郷ハイハーバーは、自然と人間の文化とが程よく調和した美しいコミュニティーとなっています。ジムシーが大活躍し、コナンと敵対していたモンスリーも変心するきっかけとなる「ハイハーバー」編を見ずして、宮崎駿アニメは語ることができません。
ラナが生まれ育った、自然豊かなハイハーバー
1978年に初放映された宮崎駿監督の監督デビュー作『未来少年コナン』が、現在NHK総合で毎週日曜深夜に再放送されています。42年前のTVアニメとは思えないクオリティーの高さで、初めて観る視聴者も釘づけにしています。
全26話あるシリーズも、いよいよ後半戦へ。2020年7月26日(日)放送予定の第13話からは「ハイハーバー」編がスタートします。ずば抜けた身体能力と正義感の持ち主である少年コナン(CV:小原乃梨子)は、テレパシー能力を持つ少女ラナ(CV:信澤三惠子)を連れて、人工都市インダストリアを脱出。ラナの故郷である自然豊かな島・ハイハーバーで久々に平和な時間を迎えます。
ハイハーバーでは、コナンたちのほんわかした日常生活が描かれます。また、コナンの仲間である野生児・ジムシー(CV:青木和代)が大活躍するエピソードもあり、ジムシーファンには見逃せません。
ジムシーにも恋の予感が
シリーズ序盤は、思い詰めた暗い表情をすることの多かったラナですが、生まれ育ったハイハーバーに帰ってきたことで、これまでになく明るい顔を見せることになります。普段着に着替えたラナがとても女の子っぽいことに、コナンは思わず赤面してしまいます。命がけでインダストリアから逃げ出してきたコナンとラナは、ラナのおばさんの家で、年頃の少年少女らしい穏やかな時間を過ごします。
これまでコナンとラナとの仲良しぶりを見せつけられてきたジムシーにも、思いがけない出会いが待っています。ジムシーは島でいちばんの暴れ豚を仕留めるなど、ハイハーバーでの生活を大満喫。島の荒地で暮らす不良少年のオーロ(CV:石丸博也)の妹・テラ(CV:つかせのりこ)は、そんなジムシーにぞっこんになってしまいます。ジムシーとテラとの不器用なロマンスの行方も気になるところです。
ジムシーが「うまそう」と名付ける子豚は、第16話「二人の小屋」から登場します。物語の展開としてはペースダウンする「ハイハーバー」編ですが、コナン、ラナ、ジムシーの日常生活を垣間見ることができる貴重なパートとなっています。