最高に可愛い子猫に触ったあと、大人の猫を見ると…?「うわっ完全生命体」
漫画家の迷子さんによる描き下ろしエッセイ。友人宅にて、最高にかわいい生命体である子猫の後、成長した大人の猫に会ったところ……ある事実を知ります。
子猫と大人猫、それぞれの魅力
漫画家の迷子さんによる描き下ろしエッセイ。
友人宅で子猫を触らせてもらい、脳がバグってしまった迷子さん。子猫の後、大人の猫に会ってみると……?
* * *
引き続き子猫の話だ。
子猫を触らせていたたいた友人宅には、既に2匹の大人猫がいる。子猫と遊んでいる間にご挨拶いただいたのだが、そこで衝撃の事実に気が付いたのだ。
『子猫をじっくり見た後に大人の猫を見ると、いつもの数倍かわいい』
思わず優雅に去って行く大人猫の後ろ姿を凝視してしまった。それくらい衝撃だったのだ。
おそらく、子猫という存在の不安定さに起因する現象なのではないかと思う。前回の文章でも書いたように、子猫というものは非常にぱやぱやしている。毛は細く、ふわふわで、柔らかで温かく、猫というよりも「命」と呼びたい。「まだしっかり形が確定していないけど最高にかわいい動物」なのだ。 そんな命そのものと戯れた後に完成された猫を見るとどうなるか。優美な尾にりりしい顔面、もちもちのマズルにピンとしたひげ、しなやかな体につややかな毛並み……。もうお分かりだろう。
「うわっ完全生命体」
思わず声に出るくらいのショックを受ける。これが子猫見た後の大人猫かわいい現象の正体に違いない。猫と子猫に壁に追い詰められてしまったら、ハメ状態になってKOされまくるであろうことがよく分かった。何かの拷問に使えるんじゃないだろうか。もしくはこの感動を利用した発電とかしてみよう。人の脳に電極とか刺してなんとかしよう。未来は明るい。
ところで、子猫を触らせていただいた友人宅から帰宅してうちの猫を見ると、いつもの100倍はかわいく感じた。「猫はみんな最高現象」と名付けたいと思う。
●前回の子猫についてのエッセイ
友人宅で子猫を触ったら、脳が大変なことに!「世界のバグか?」「壊れたbot」
(迷子)