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「マリオカート」ショートカット・小ネタの数々 レインボーロードで決死のダイブ!

スーパーファミコン用ソフト『スーパーマリオカート』の発売から、衰えない人気の「マリオカート」シリーズ。シリーズを彩る「ショートカット(近道)」や小ネタをご紹介します。

「マリオカート」シリーズを彩るショートカット

『マリオカート8 デラックス』(任天堂)
『マリオカート8 デラックス』(任天堂)

 1992年のスーパーファミコン用ソフト『スーパーマリオカート』の発売以降、実に30年近く新作を展開し続けてきた「マリオカート」シリーズ。2020年においてもなお、その人気や話題性の高さは決して衰えてはいません。

 2019年9月にリリースされたスマホ向けアプリ『マリオカートツアー』は、リリース間もない1か月間で1億4000万強のダウンロード数を記録。また2020年9月には、Nintendo Switch向け作品『マリオカート ライブ ホームサーキット』を発表し、AR技術を採用した”新しいマリオカートの姿”をユーザーに打ち出しました。

 本稿では、そんな「マリオカート」シリーズを彩るショートカット(近道)や小ネタを、筆者の独断や主観を交えつつざっくりと振り返ります。

 特定の近道やアクションを駆使して走行ルートを短縮するショートカットは、『スーパーマリオカート』から既に存在していました。オーソドックスなもので言えば、キノコ(走行スピードを一時的に加速させるアイテム)を使い、通常は減速を免れないダートゾーンを突っ切る手法です。より上級テクニックとして、コーナーや障害物を羽根ジャンプで飛び越えるショートカットもあり、こちらはコース外落下や着地失敗のタイムロスといったリスクを伴うかわり、成功時は他プレイヤーと大差をつけることができました。

 特に印象深いのは、シリーズを通して採用されている「レインボーロード」のショートカット。なかでも『マリオカート64』版にて、スタート直後にコース外へ飛び出す大ジャンプは特筆です。着地後の足場に柵があるとはいえ、キノコダッシュで奈落を飛び越える数秒間はまさに決死のダイブ。初挑戦時のスリルは未だに脳裏から離れません。

「マリオカート」は各コースの小ネタも注目ポイント

 上述のショートカット以外にも、「マリオカート」には注目すべき小ネタや裏技が満載です。キャラクターサイズを縮小させてレースの難易度の底上げを図る。普段は侵入できない場所へ入るべく、2人同時プレイでカートを押してもらう。外壁とオブジェクトの間にジャンプで挟まり、延々とクラッシュし続けるキャラクターを見守る……などなど、実用性があるかどうかはともかく、「見ていてなんだか笑える」、「誰かに教えたくなる」といった具合に、プレイヤーの興味関心や知識欲を満たすものが数多く見受けられます。

 加えて、オリジナルコースとリメイクコース(過去タイトルのコースの復刻バージョン)の違いはぜひ抑えておきたいポイントです。

 具体例として、ドットグラフィック主体であった『マリオカートアドバンス』のコースが後年のタイトルへ収録された際、3Dグラフィックでコース全景が描き起こされると同時に、”クッパ軍団の飛空艇”や”ウルトラハンド(任天堂の玩具)”の追加をはじめ、各所に大胆なアレンジが施されていました。

 こうした変更点はひと目で分かるものもあれば、よく注意しないと気付かないものまで種類もさまざま。コース途中で立ち止まりながら見て回れば、競争するだけでは見えてこない驚きと発見に出会えるかもしれません。

 長い時間をかけて育まれてきた「マリオカート」シリーズは、ゲームハードの垣根を越えて作り続けられているからこそ、きっと世代ごとにそれぞれが抱えるエピソードも異なるはず。今回取り上げたショートカットや小ネタも含め、お気に入りのキャラクターや思い入れのあるコースを各々で語り合ってみてはいかがでしょうか。

(龍田優貴)