マグミクス | manga * anime * game

【追悼】声優・富田耕生さんが演じたキャラを振り返る。見えてくる「共通点」とは…

富田耕生さんが得意とするキャラ、意外なキャラ

富田さんがはまり役のひとつ「早見団兵衛」を演じていた、『Cutie Honey Universe』DVD
富田さんがはまり役のひとつ「早見団兵衛」を演じていた、『Cutie Honey Universe』DVD

 富田さんが得意とする役どころで思い出すのは、やはり博士役でしょうか。有名な作品でいうと『ゲッターロボ』(1974年)の早乙女博士、『超電磁ロボ コン・バトラーV』(1976年)の四ツ谷博士、『惑星ロボ ダンガードA』(1977年)の大江戸博士、『サイボーグ009』(1979年)のギルモア博士、『宇宙大帝ゴッドシグマ』(1980年)の風見博士と、さまざまなイメージの博士役を演じています。悪の博士という意味では、『マジンガーZ』(1972年)のDr.ヘルも忘れられません。

 さらに富田さんのスゴいところは、硬軟自在に演じられることにあります。今まで紹介した役柄のような年配男性キャラだけでなく、ユルい感じの動物キャラもお手のものでした。例えば『ムーミン』(1969年)のスニフ、『もーれつア太郎』(1969年)のベシなど、今でいうところの「ゆるキャラ」のようなキャラを演じています。

 普段とは違った軽い感じの声も、さすがベテラン声優と思わせるクオリティでした。アニメではありませんが、筆者の世代で思い出深いのが『ママとあそぼう!ピンポンパン』のワンダーワンタンという手人形サイズのキャラです。富山敬さん演じるドラねこブチャとのコンビの掛け合いが印象的でした。

 富山さんとはラジオもご一緒していたほか、マニアには有名な曲「めざせモスクワ」のB面で「アバダバハネムーン」をふたりでカバーしています。

 他にも意外な有名キャラとしては『ドラえもん』(1973年)の初代ドラえもん。劇場版『武者・騎士・コマンド SDガンダム緊急出撃』(1991年)では武者ガンダムを演じています。

 アニメ以外でも、海外ドラマや映画など、吹き替えでも数えきれないほど多くのキャラを演じています。文字数の都合ですべてご紹介できなくて申し訳ありません。

 最後に演じたと思われる作品は、2020年10月10日に放送された『名探偵コナン』の鈴木次郎吉になるかと思います。いつも通り、はりのあるお声を聞かせてくれていました。

 新しくお声を聞くことはもうできませんが、富田さんが残してくれた数々のキャラたちの声は永遠です。これからも私たちを画面の向こうから楽しませてくれることでしょう。心からご冥福をお祈りいたします。

(加々美利治)

1 2 3