【声優・本多真梨子のマンガ愛(16)】メイドに転生した主人公、孤独な少年に寄り添う日々へ
マンガをこよなく愛する声優、本多真梨子さんが、心からおすすめしたいマンガを語ります。第16回は、主人公は、小説世界の「脇役」に転生するお話。自分が成り上がるのではなく、不幸な運命をたどる少年に尽くす物語です。
嫉妬してぷく~ってする顔が可愛いんです!!!
みなさん。
人を信じられない少年が、少しずつ警戒心を解いて懐いてくれたら……めちゃくちゃ嬉しくないですか?
昔、保育士目指してました!本多です。今回ご紹介する作品は、端的に言うと、いま冒頭で言ったようなお話。連載「本多真梨子のマンガ愛」の第16回目は、マンガアプリ「ピッコマ」で配信中の『公爵家のメイドに憑依しました』という作品です。
こちら、「ピッコマ」さんでおススメされて、絵が可愛かったので読み始めたのですが……絵もストーリーも好みドンピシャで、今すごくハマっている作品です。
先ほどお話した《人を信じられない少年》彼の名前はリアンドロ。身体に呪いを受け、家族からも見放され、温もりを感じたことのない人生を歩んできた、公爵家の一人息子。
唯一自分に寄り添ってくれた王女エレオノラの献身が彼の呪いを解き、リアンドロは盲目的に彼女を愛するようになる。愛を伝えるリアンドロ。しかし、彼女は皇室の後継ぎディエゴを愛していると告げる。その後、愛のために反乱を起こしたリアンドロは処刑される。
……という悲しい小説を読んで「リアンドロがかわいそう…!」と泣き叫ぶ本編の主人公。「私だったらリアンドロを幸せにしてあげたのに…」泣きながら自分の部屋で眠りにつくと……。
なんと、目が覚めたらメイド服を着て雑巾掛けをしていた! 『公爵家のメイドに憑依しました』のタイトルのまんま!(笑)
本多が今まで読んできた転生モノのキャラクターの中で一番順応性が高く、転生(憑依?)したばかりだというのに、自分の状況、他の登場キャラクターや小説の内容、今が小説のいつの時期なのか、すぐに把握する天才型冷静脇役メイド(笑)。あまりに凄すぎて笑っちゃった。
その後も、普通の転生者はほとんどが「自分の世界に帰りたい!」とか、「帰る方法探す」とかあるんですが、この主人公はそれが一切なくてびっくりするほど潔い(笑)。
たぶん、リアンドロを幸せにしたい一心なんだと思います。それしか考えてなくて、「帰る」っていうワードが頭にないように思います。
そんな彼女は、とにかく一生懸命リアンドロに寄り添います。最初、温もりを知らないリアンドロは、彼女に反発したり遠ざけたりします。でも少しずつ少しずつ……警戒していた心が柔らかくなって、彼女を大切に思えてくる。そんな小さな変化や成長、そして温もりを知っていくリアンドロに、ちょっと涙出そうになります。
最新の話だと、リアンドロもだいぶ大きくなっていたり、小説に名前のあった重要なキャラクターたちも登場したりと、今後どうなっていくのか…私自身もとても楽しみです!
いやー、リアンドロのツンデレがね、とてもいいんですよ。私あんまりツンデレに萌えないタイプなんですが、リアンドロのツンデレは何故かめちゃめちゃ萌えます。エモい。
警戒心の強い猫が唯一心許せる人間にデレた瞬間と言いますか……そんな感じです。
みなさんにこの可愛さを!!!見てほしい!!
嫉妬してぷく~ってするリアンドロ、すごい可愛いんですよ!!!
マンガアプリ「ピッコマ」連載中。『公爵家のメイドに憑依しました』(マンガ:Aloha、原作:Jooahri)。
脇役メイドが、孤独な少年のお世話をします! 全ては彼を幸せにするために……!!
(本多真梨子)