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女の子が憧れた『ひみつのアッコちゃん』 大ヒットの要は「コンパクトと呪文」だった?

ギャグ漫画の巨匠・赤塚不二夫氏の連載マンガを原作に、1969年にアニメ化された『ひみつのアッコちゃん』。普通の女の子が魔法のコンパクトで変身し大活躍する姿に、少女たちは心を奪われ大ヒット作となりました。少女たちを魅了したアッコちゃんのヒミツをご紹介します。

憧れの職業に次々と変身したアッコちゃん

『ひみつのアッコちゃんDVD-BOX デジタルリマスター版Part1』(TCエンタテインメント) (C) 赤塚不二夫/東映アニメーション
『ひみつのアッコちゃんDVD-BOX デジタルリマスター版Part1』(TCエンタテインメント) (C) 赤塚不二夫/東映アニメーション

 テクマクマヤコン テクマクマヤコン ○○にな~れ!

 女の子の変身呪文といえば、やっぱりこのセリフ。今から51年前の、1969年1月に産声をあげたアニメ『ひみつのアッコちゃん』での決まり文句です。原作はギャグ漫画の巨匠・赤塚不二夫氏が少女漫画誌「りぼん」に連載していた作品で、マンガ人気ももちろん高かったのですが、アニメ化されるや爆発的な人気を呼び、「東映魔女っ子シリーズ」では歴代最高視聴率を記録する作品となりました。

本放送が終わった後も何度も再放送され、さらに1980年代に第2作、1990年代には第3作が作られるなど、時代を超えて求められてきたアニメなのです。アッコちゃんはなぜ、これほどまでに愛されてきたのでしょうか?

主人公のアッコちゃんは、ごくごく普通の小学5年生でありながら、鏡の国の妖精(第2作、第3作では女王)からもらった魔法のコンパクトで何でも望むものに変身できる女の子です。

時にはハトやカエルなどの動物や、閻魔大王、力士などの驚きの姿になったこともありますが、多くの場合、アッコちゃんが変身するのは大人の女性。スチュワーデス(現在ではキャビンアテンダントですね)、女優、婦人警官、女子プロレスラー、バレリーナ、学校の先生などなど、当時の子供たちがなりたいと憧れる職業に次々と変身しては、見ている少女たちの瞳を輝かせてくれました。

子供たちはよく「おとなになったら何になりたい?」と聞かれ、あれこれと楽しい想像を膨らませますが、『ひみつのアッコちゃん』の中には、少女たちの未来の夢がちりばめられていたのです。

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