『ウルトラマンZ』に48年ぶり登場の「超獣バラバ」 強敵なのに扱いが微妙だった…?
エースキラーの後にエースと戦う

続く14話では、ウルトラシリーズ屈指の人気を誇るエースキラーが登場し、ウルトラ四兄弟から奪い取った必殺技でエースロボットを粉々に破壊します。ウルトラマンたちの力が弟であるエースを倒すために使われる光景は、小学生の頃の筆者にとって、信じがたい光景でした。もっとも、大人になってしまうと「エースキラーとエースロボットでコンビを組めば、エースを簡単に倒せたんじゃないだろうか?」という考えも浮かんでしまうのが悲しいところです。
その後、エースキラーはエースを敗北寸前に追い込みますが、ウルトラ四兄弟たちが与えた最後の切り札、スペースQによって倒されます。ようやく、エースとバラバが真正面から激突できる状況となったのです。
ここまで、TACアローを撃墜するなどなかなかの暴れっぷりを見せていたバラバの戦闘力はかなり高く、強敵との戦いを終えたばかりのエースと激闘を繰り広げます。剣から放ったショック光線でエースを弱らせ、鎌を突き立て右手を伸ばして巻き付けてエースの動きを封じるなどして苦しめるのですが、飛ばした剣をエースにキャッチされ、投げ返された剣が体に深く突き刺さり、大勢は決します。
しかしここまで好き放題に地球を荒らされたエースは容赦しません。口から血を吐くバラバに対し後ろから襲い掛かり、目玉が飛び出すほどの強烈な一撃を加えるのです。さらにエースは右手の鎌を奪い取ると、すれ違いざまにバラバの首を跳ね飛ばし、とどめを刺します。
13話、14話の2度に渡ってエースと戦ったバラバでしたが、ウルトラ四兄弟やエースキラーの存在感に埋もれ、それほど知名度が高い超獣ではありませんでした。そんなバラバが『ウルトラマンZ』で超獣を代表するかのように再登場を果たしたのは驚きがありましたし、なぜか少し、うれしくもありました。
バラバは強く、残忍ではありますが、やられているときは結構コミカルな仕草も見せています。令和の時代に登場するバラバは、どのようなキャラクター付けがなされているのか、19話を楽しく見させてもらおうと思います。
(早川清一朗)