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40代コロコロ中年、「ホットショット」を買う。感動に満ちたRCカーライフの始め方

1980年代半ば、「コロコロコミック」ではしばしばタミヤのRCカーの特集が組まれ、マンガ『ラジコンボーイ』やTV番組「タミヤRCカーグランプリ」などが子供たちをワクワクさせていました。そんなRCカーブームの洗礼を受けた40代のライターが過去を懐かしみ、Amazonをチェックし始めた数日後、部屋にはある大きな荷物が届きました。

1980年代、子供たちの「遊び」も沸騰していた

2020年になって、筆者が再び手に入れたRCカー「ホットショット」
2020年になって、筆者が再び手に入れたRCカー「ホットショット」

 今改めて思い返せば、1980年代の日本社会は沸騰していました。1983年には東京ディズニーランドが開園し、任天堂が「ファミリーコンピュータ」を発売しています。世の中がバブルに浮かれ、前へ前へ、上へ上へと突っ走っていた時代でした。

 子供たちの遊びにも、この時期大きな変化が訪れます。筆者が小学校の中~低学年の頃は駄菓子屋で買ったメンコや、そこらで拾った空き缶で缶蹴りをして遊んでいたのが、高学年のころにはファミコンが一気に普及しています。子供たちが高額なおもちゃを買ってもらえるようになったのは、間違いなくバブルの恩恵のひとだったのでしょう。

 このころ、子供たちのなかにブームを巻き起こす原動力となっていたのが小学館「コロコロコミック」です。毎号の巻頭にはファミコンやラジコンの特集が掲載され、『ファミコンロッキー』(著:あさいもとゆき)などの連載マンガを、子供たちは夢中になって読んでいました。

 そのような状況下で、RCカーのブームをけん引したのがマンガ『ラジコンボーイ』(著:大林かおる)です。天才的なラジコンの腕前を持つ少年、車剛(くるま ごう)がラジコンでさまざまななライバルたちと戦いを繰り広げる作品で、筆者も子供のころは夢中になって読んでいた記憶があります。

 特に、作中に登場するラジコンカーへの憧れは強烈で、コロコロコミックではしばしば「グラスホッパー」「ホーネット」「マイティフロッグ」「パジェロ」などさまざまな種類のRCカー特集が掲載されていたこともあり、親にねだってはみたものの、高価だったこともあって、なかなか上手くは行きませんでした。

 しかしある日のこと、実家の目の前にある公園で、筆者の友人たちがラジコンを走らせていることを知った父親が、買ってくれると言い出したのです。うらやまし気に友だちのことを話す筆者のことを不憫に思ったのか。それとも父親としてのプライドを刺激されたのかはわかりませんが、とにかく筆者は幸運な人間でした。

 それからしばらくして家族で出かけた秋葉原で、タミヤの4輪駆動RCカー「ホットショット」の大きな箱を抱え上げたときの嬉しさは、今でも鮮烈な記憶として残っています。

【画像】開封の儀! 「ホットショット」憧れのRCカーのパーツたち(4枚)

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