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2021年アニメ化の『スプリガン』 当時の若者を魅了した「3つの要素」とは?

冒険! 宝さがし! バトル!

Netflixオリジナルアニメシリーズ『スプリガン』ティザービジュアル。主人公・御神苗優が描かれる
Netflixオリジナルアニメシリーズ『スプリガン』ティザービジュアル。主人公・御神苗優が描かれる

 改めて考えると、『スプリガン』の連載が開始された1980年代は、冒険が今よりもはるかに身近で、かつ憧れの的だったように思えます。

 考古学や冒険を題材にしたハリソン・フォード主演の映画『インディ・ジョーンズ』シリーズの人気は非常に高いものがあり、1984年にマッキンリーで遭難した冒険家の植村直己氏は国民的なヒーローでした。それ以前にも人類が初めて月にたどり着いたアポロ計画や、南極点にたどり着いたアムンセン隊の活躍、アムンセンとの競争に敗れたスコット隊の悲劇など、数々の冒険譚が少年たちの胸を躍らせていました。

 小さいころからTVで、本で、数々の冒険を目の当たりにしてきた少年たちにとって、自分たちと年齢が近く高校生として暮らしている優が、実は超一流のエージェントで世界各地を冒険して古代の秘宝を探しながら悪と戦う……という設定は、ツボにはまっていたのでしょう。

 さらには優の同僚にしてライバルである他のスプリガンたちも、個性にあふれていました。優としばしばコンビを組んだ獣人の子孫、ジャン・ジャックモンドは、優とともに圧倒的な成長を見せ、最終決戦まで行動をともにします。中国武術と気功の達人として、A・Mスーツの使い手である優とは対極の強さを見せる朧(おぼろ)が一時的に敵に回り、優の前に立ちはだかったときは「いや、朧には勝てないだろ……どうするんだよ……」と、かなりの絶望を感じたことを思い出します。

 そして、遺跡で顔を合わせる敵たちも、独特な存在感を持つキャラクターたちがそろっていました。ナチス復興に執念を燃やす、どこかのゲームで見たことがあるような格闘技の使い手であるボー・ブランシェや、巨大軍産複合体「トライデント」の傭兵部隊長、暁巌(あかつき いわお)、アメリカ軍のサイボーグ部隊「機械化小隊(マシンナーズ・プラトゥーン)」、優を執拗に付け狙う「COSMOS」の金谷唱こと No.0などは特に印象深い存在です。

 冒険、宝探し、そしてバトルと、男の子が大好きな3要素がたっぷりと盛り込まれた『スプリガン』が、新たな姿で誕生するのはもう間もなくです。果たして、2021年の『スプリガン』がどんなワクワクをくれるのか、今から楽しみで仕方がありません。

(早川清一朗)

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