「実写版シャア」が衝撃的だった『ガンダム0079』。動くガンダム公開前に振り返りたい?
これまで「ガンダム」を題材としたゲームが数多く登場してきましたが、それらのなかでも特に異色のゲームが『ガンダム0079』です。伝説となっている「実写版シャア」が登場する同作はどんな内容だったのでしょうか。
指示どおりに操作してしていくインタラクティブ・ムービーゲーム

1979年にテレビ朝日系列(当時はNET系列)の名古屋テレビほかで放映が開始された『機動戦士ガンダム』は、翌年にプラモデル、いわゆる「ガンプラ」が発売され、社会現象を巻き起こしました。そのガンプラ発売40周年を記念したイベントとして、2020年の12月19日(土)から神奈川県横浜市の山下埠頭にて「実物大の動くガンダム」が公開されます。
2009年に「ガンダム放映30周年」を記念して建造された「実物大のガンダム」が東京のお台場や静岡駅で披露された時も、何ともいえない感動を覚えたものでしたが、今年はなんと「動く」というのが最大の特徴。いちガンダムファンとしては今から楽しみで仕方ないのですが、「ガンダムの実物」と聞くと、ある程度の年代の方なら、ひとつの珍作ゲームを思い浮かべるのではないでしょうか?
それが、1996年にバンダイとアップルが共同開発した「ピピンアットマーク」やパソコン用ソフトとして、そして1997年にプレイステーション用ソフトとして発売された『GUNDAM 0079 THE WAR FOR EARTH』(以下、0079)です。
ちなみに、ガンダムシリーズを題材としたゲームといえば、1986年にファミコン用として発売された『機動戦士Ζガンダム ホットスクランブル』を皮切りに数多のソフトがリリースされたのですが、この『0079』は、それらのなかでもかなり異色の作品です。
1980年代にアーケードではアニメに表示されるコマンドのとおりにハンドルやボタンを操作する「インタラクティブ・ムービーゲーム」がありましだが、この『0079』も同様のシステムが採用されています。
とはいえ「インタラクティブ」の名作であるヘリコプターを題材にした『サンダーストーム』や“ジャパニーズ・マッドマックス”と称される『ロードブラスター』(ともにデータイースト製)がスピード感のあるアニメーションを採用していたのに対して、『ガンダム0079』は実写。モデルスーツが戦う場面はCG、キャラクターが登場する場面は外国人の役者がそれぞれの役を演じているのですが、その出来は学芸会のようなレベルです。