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「実写版シャア」が衝撃的だった『ガンダム0079』。動くガンダム公開前に振り返りたい?

伝説となった「実写版シャア」が画面に登場するたびに…

 その中でもこの『0079』を象徴する伝説のキャラが『赤い彗星』こと『シャア・アズナブル』なのですが、その容貌はガンダムファンならずともザワザワするであろう強烈なビジュアルとなっています。

 シャアといえば「一年戦争」時の年齢設定が確か20歳だったはずですが、この『0079』では明かに中年のオッサン。どちらかというと小太り体型な上、「ザビ家への復讐のために長年、マスクの裏に隠れていた」という顔は、アゴがパックリと割れた、まるで「一休さん」の新右衛門さんのよう。画面に登場するたびに苦笑がこみ上げてしまいます。

 加えて、他のキャラも「これは一体誰?」と小一時間問い詰めたくなるクオリティなのですが、肝心のゲーム内容もハッキリ言ってオソマツな印象でした。ゲームのストーリーは基本的にTVシリーズ第10話「ガルマ、散る」あたりまでを踏襲しているのですが、その中身はオリジナルです。ゲームのシステムとしては他のインタラクティブゲームと同様に、場面に応じたコマンドボタンを選択し、押すだけなのですが、規定時間内(しかも恐ろしいほどに短い)で選択を間違うと、ザク・マシンガンや地雷でガンダムがアッサリとやられてしまうのです。

 しかもセーブ機能がなく、ゲーム再開にはパスワードを入力するシステムのため、一度やられると外国人役者の大根演技をステージの最初から再び延々と見させられるという苦行を強いられます。

 本来なら、ザク・マシンガンごときは寄せ付けず「連邦のモビルスーツはバケモノか……」と言わしめるはずのガンダムですが、このゲームでは段ボール並みの強度ゆえ、コマンドボタンの入力を間違う度に爆破される姿は、腹立たしいことこの上ありません。

 ですが、CGパートの出来自体はなかなかのもの。特にサイド7で「ガンダム・ドック」に収納されている姿は、12月に山下埠頭で公開される「動くガンダム」を彷彿とさせるものとなっています。
 
『0079』は数多のガンダムゲームにおいて、真っ先に「クソゲー」に挙げられてしまう作品なのかもしれませんが、ネタとしてコレクションする分にはオツな1本ではないでしょうか……?

(渡辺まこと)

【画像】タイトルは同じだが歴としたコミック作品、『ガンダム0079』

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