2021年へ期待高まる舞台『ニンジャバットマン』。日本発のアメコミアニメ成功の理由は
挑戦的なアニメ映画を原作とした舞台『ニンジャバットマン ザ・ショー2020』が2021年に延期となりましたが、新たなプロジェクトも始まり期待を集めています。いい意味でクレイジーな内容とされる『ニンジャバットマン』は、アメコミ作品のメディアミックスとしては特異なものでした。
豪華声優が結集した「日本発バットマン」アニメが原作

2020年10月10日から全172公演が予定されていた舞台『ニンジャバットマン ザ・ショー2020』は、新型コロナウイルスの影響により2021年に公演延期となりましたが、新たなプロジェクトが始動しています。
原作である『ニンジャバットマン』は、2018年に公開されたアニメ映画。バットマンが日本の戦国時代にタイムスリップして宿敵ジョーカーと戦いを繰り広げる……というストーリーです。犯罪都市ゴッサムシティの悪党たちもタイムスリップし、戦国時代の日本を舞台に、壮大なバトルが勃発する予想不能なストーリーが人気を集めました。
声優の山寺宏一さんがバットマンを、高木渉さんジョーカーを演じ、釘宮理恵さん、子安武人さん、諏訪部順一さん、森川智之さんら超豪華声優陣が集結したことでも話題になりました。
公演は延期となりましたが、公式サイトでは現在、「Re:project」という企画が始動。バットマンの宿敵であるジョーカーが公演の乗っ取りを企て、『ニンジャバットマン ザ・ショー』を『ザ・ジョーカーショー』に変更すると宣言した……という設定で、「2021年にバットマンを呼び戻しましょう」というキャンペーンを展開しています。
舞台化では、2.5次元舞台を意識しつつ、サーカスのような場で活躍している人材にも声をかけ、アクションへの期待が高まる舞台になるとのこと。ショーという名前をかかげた舞台はトンデモ展開がある原作をどのように舞台化していくのでしょうか。
『ニンジャバットマン』は、日本独自のオリジナルバットマンを制作するというところから始まり、日本のカルチャーを入れ込んだ作品ですが、海外の人びとが誤解している“日本”をあえて入れているのがポイント。そうすることでコミカルさを増しています。有名なバットマンのヴィラン(敵役)を戦国武将に置き換えるアイデアも面白く、唯一無二のバットマン作品に仕上がっていると言えるでしょう。
甲冑のような鎧を身に纏い、クナイを手にした“ニンジャバットマン”の姿は、戦国に溶け込むバットマンの世界をよく表現しています。フィギュア化もされ、一定の人気を獲得しているようです。