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2021年へ期待高まる舞台『ニンジャバットマン』。日本発のアメコミアニメ成功の理由は

新しくクレイジーなバットマンの誕生

2018年公開のアニメ映画『ニンジャバットマン』
2018年公開のアニメ映画『ニンジャバットマン』

 バットマンのアニメ化作品は、1990年代に日本でも放送されていました。『バットマン:ジ・アニメイテッド・シリーズ(Batman:The Animated Series)』は、シンプルで角ばったデザインのバットマンを浸透させ、キャラクターの線を簡略化した代わりに動きを強調するというアニメーションは高く評価されました。

 また、制作者が「ダークデコ」という、ダークとアールデコを掛け合わせた造語をつけた、ゴッサムシティの陰鬱な雰囲気は、独特の世界観を作り出すことに成功していました。

 こうした「バットマン」アニメのイメージに対して、3DCGを駆使し、演出や設定に至るまで唯一無二となった日本発「バットマン」は、監督自身も評価が分かれるであろうと公開時に発言していました。当初アメリカでは肯定的に捉えられていなかったようですが、やがて海外のファンにも受け入れられていったようです。

 アニメ本編ではロボットも見どころのひとつでしょう。「日本人がアメコミのヒーローを作るんだから、海外の人はロボットに乗せると思ってるはずだ」という考えが元になっていますが、これは1978年の東映版『スパイダーマン』で出てくる巨大ロボット「レオパルドン」に影響を受けていると、制作陣も語っています。

『ニンジャバットマン』のように海外のキャラクターを日本でアニメにするという試みはまだまだ少なく、このバットマンはアニメの国境を超える作品ともいえるでしょう。

 バットマンの新しい姿を描いた『ニンジャバットマン』はいい意味でのクレイジーさが受け、今回の舞台化につながっています。同作の広がりは、バットマンシリーズに続くアメコミコンテンツの「日本発」展開に大きな期待を抱かせてくれそうです。

(大野なおと)

BATMAN and all related characters and elements (C) & TM DC Comics and Warner Bros. Entertainment Inc.

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