漫画『黒猫ろんと暮らしたら』のAKR先生が語る、愛猫との「運命の出会い方」とは?
どんな猫だったとしても「運命の出会いだった」と思えるはず
ーー第2巻も、「ろん」のさまざまな個性が伝わるエピソードがたくさん収録されており、猫の個性は奥が深いものだと思わされます。愛猫と触れ合って観察し、マンガにする上でネタが尽きることはないものでしょうか?
AKR 多くの場合、その週に起こった「個人的にかわいいなと思った出来事」を描いているので、ネタが尽きることはないんじゃないかな~と思っています。ろんは人間が好きなのはもちろん、他の猫も(ノラネコさんでも動物病院で会った子でも)好きで、自分と同じくらいのサイズの犬にも愛想を振りまくタイプの子です。
でも相手の子にはすげなくスルーされたり、シャーと怒られたりするとあからさまにショックを受けていて、見ていて本当にかわいく面白いです。この面白さ、愛らしさをこの胸のうちに留めておくことなんてできない! という気持ちで絵日記を描いています。
ーー「ろん」を描いたマンガは多くの読者から支持されていますが、現在猫を飼っていないけれど、猫との暮らしに興味がある読者も少なからずいると思います。そのような方に、マンガを通じて伝えたいことはありますか?
AKR 私自身は「保護猫ってどんな感じかまず教えてもらおう、それから飼うかどうか決めよう」と、軽い気持ちで行った動物病院で、12月の寒いなか近所の人に邪険にされていたところを保護された子猫と出会いました。なんとなく「この子を引き取らねば一生後悔する気がする……」と思い、妙に人懐っこくおとなしく大きく黒い子猫、もとい「ろん」を引き取り、暮らし始めて今に至っています。
黒猫を希望していたわけでも、おとなしい性格の子を希望していたわけでも、大きめサイズの子を希望していたわけでもありませんが、ただ1匹、そこにたまたま保護されていたろんと出会い、今も楽しく幸せに暮らしています。お互いに選択肢もなく、1匹とひとりだけの出会いでしたが、あの出会いは間違いなく運命だったと思っています。
しばしば「ろんちゃんと同じような子を飼いたい」と言っていただけるのですが、どんな出会いであれ、どんな出自であれ、どんな種類の子であれ、どんな柄の子であれ、どんな性格の子であれ、一緒に暮らすうちに私と同じように「あれは運命の出会いだった、この子しかおらん!」と思えるようになると思っています!
自分ちの子を大切に、幸せに暮らしてくださ~い! 私もめいっぱい、ろんを大切にしま~す! という気持ちです!
(マグミクス編集部)