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【漫画】「美人はいいな…」友達の隣で容姿に悩む女子、傷つく体験の数々で思うこと

美人の友達の隣で、自分の見た目に悩む女の子。かわいくなろうと努力するものの、男性が声をかけるのはいつも友達。数々の傷つく体験をしながら、「美人はずるい……」と思うのです。イララモモイさんの創作マンガに、多くの共感が集まっています。

努力しても報われない…容姿に悩む女の子の描写がリアル

サキと自分の顔を比較するみっちゃん(イララモモイさん提供)
サキと自分の顔を比較するみっちゃん(イララモモイさん提供)

 美人の友達・サキをうらやましく思うみっちゃん。自分の見た目に悩み、少しでもかわいくなろうと努力するものの、男性が声をかけるのはいつもサキ。憧れていたサークルの先輩もサキと……。サキの隣で数々の傷つく体験をしながら、みっちゃんは思うのです。「美人はずるい……」

 イララモモイさん(@iroiro_kangae)による創作マンガ『見た目で悩んでる女の子の漫画を描きました』がTwitterで公開されました。容姿に悩む女の子の気持ちがリアルに描かれた作品に、読者からは「分かりすぎてしんどい」「どうしても劣等感あるよね」「男だけど共感する」など、多くの共感の声が集まりました。

 作者のイララモモイさんに、お話を聞きました。

ーーイララモモイさんは2020年11月からTwitterを始められていますが、マンガは以前から描いていらっしゃったのでしょうか? Twitterでマンガを投稿しようと思ったきっかけを教えて下さい。

 1本のマンガとしてしっかり描き上げたのはこれがほぼ初めてです! 落書き程度なら幼少の頃からよく描いていました。投稿したきっかけとしては、Twitterに投稿されている憧れの漫画作家さんとお近づきになりたかったことです。同じ投稿者として仲良くなれるかな? という不純な動機でした。結局、このマンガをきっかけにその作家さんとはお話しさせていただけて、光栄でした……。

ーー『見た目で悩んでる女の子の漫画を描きました』のお話はどのようにして生まれましたか?

 このマンガを描こうと思ったそもそものきっかけは、志望していた大学院試験の手応えが芳しくなかったことです。落ちたと確信し、将来に絶望し、「もう漫画家になるしかない……」とふと思い立ち、いわゆる受けそうな、キャッチーなテーマを選び、合格発表までの間に自分を慰めるかのようにしてマンガを描き上げました。一種の現実逃避です。結果合格していたのですが、描いてよかったです。

 この「美人はいいな」の内容については私自身のコンプレックスの体現でもありますし、まわりの女友達の様子を観察して感じたことなども描かれています。また、いわゆる「ブス」と呼ばれる人がどういう時に惨めな思いをしているのかリアルに描けば、「ブス」が沢田くん(作中でミツを“やかん”呼ばわりした人)みたいな人に無自覚に傷つけられることも減るのじゃないかな、と思ったことも、描いた動機のひとつです。

街を歩いていても傷つく場面が…(イララモモイさん提供)
街を歩いていても傷つく場面が…(イララモモイさん提供)

ーーみっちゃんとサキの言動や表情、心情の描写がリアルですが、ふたりのキャラクター作りで工夫なさった点を教えて下さい。

 一番工夫した点はミツのモノローグ、心の声です。みっちゃんは基本的にずっとかわいいサキに対してひがんでいる役柄なので、そのひがみがただの「性格の悪さ」に帰属されないように、努めて冷静に自身の状況を客観視させて言語化する、という点には一番気を配りました!

 一方サキは正直私にとっては無邪気すぎて何を考えているのか分からない、得体の知れない存在なのですが、その「無邪気さ」「悪意のなさ」の裏に何かを感じてくれている人が多いようで、サキをつかめない女性として描写したのは正解だったなと思いました。

ーーたくさんの感想が寄せられています。特に印象に残った読者の声について、教えて下さい。

 一番多い感想は「分かる」とか「ミツは私」という言葉で、率直に共感してもらえたことがうれしかったです! リアルな感情を描けたんだと実感できたので……。また、こんな内容なのに「救われた」と言ってくださる人もいて、描いてよかったなと思いました。

 あと、「ミツが努力した上で報われないのがリアル」という感想があって、それはとてもうれしかったです。容姿の優れていない人に対し、「努力が足りないからだ」と思い込んでる人もいると思います。ミツは整形以外のできる限りの努力をした上で(もちろん、整形も努力のひとつです!)惨めな思いをしているので、そういう努力の報われない惨めさは最も伝えたかったことのひとつで、伝わってうれしかったです。

 他には、たまに、サキの性格を「こんな性悪の美人いない」って指摘されたりするんですが、この作品がいわゆる「ブス」「美人」の間に横たわる普遍的な関係を描いているわけではないことは理解してほしいなと思いました。あくまで1事例だと考えてほしいな。この作品を通して、「ブス」「美人」に対するゆがんだステレオタイプ、偏見が強まったら嫌ですので……。

ーー今後、Twitterで発表される作品については、どのように活動していきたいとお考えでしょうか?

 描きたいものはいろいろとあるので、今後も細々と投稿できたらな、とは思っています! ただ、今回は多くの方々の共感を集める内容だったから運良く反応がいただけましたが、必ずしも今後描く内容もそうとは限らないので、反応にはこだわらず、描きたいものを描いていきたいです!

(マグミクス編集部)

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