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鶴ひろみさん追悼 鮎川まどか、ブルマ、ドキンちゃん…キャラの声が心に遺る

2017年11月16日、声優の鶴ひろみ氏が57歳で亡くなりました。車の運転中に大動脈解離と思われる症状での急逝。TVアニメ『きまぐれ☆オレンジロード』の鮎川まどかや『ドラゴンボール』のブルマ、『アンパンマン』のドキンちゃんなど幅広い役を担当しました。

鶴ひろみ氏、大動脈解離による突然の逝去

 11月16日は、2017年に57歳で亡くなった声優、鶴ひろみ氏の命日です。車の運転中に大動脈解離を発症しての突然死でした。1978年のデビュー後から亡くなる直前まで、TVアニメ『きまぐれ☆オレンジロード』の鮎川まどかや『ドラゴンボール』のブルマ、『GS美神』の美神令子、『アンパンマン』のドキンちゃんなど幅広い役を担当した、かけがえのない人でした。

 鶴ひろみ氏の訃報が流れたときの衝撃は、今も忘れることができません。「まだ亡くなるような歳じゃないはずだ」「この間もナレーションをやっていたはずだ」そう考えながらTwitterで情報を集めていた筆者が目にした記事には、鶴氏が自動車の運転中に大動脈解離という耳慣れない病気を発症し、還らぬ人となったと書かれていたのです。

 鶴氏が見つかったのは首都高の中央分離帯で停止していた車の中でした。「ハザードランプを点灯させたまま停止している車がいる」との連絡を受けて駆け付けた警視庁がシートベルトを付けたまま意識不明の状態で座っている鶴氏を発見し、病院まで搬送したのですが、そこで死亡が確認されました。

 大動脈解離は解離性大動脈瘤とも呼ばれており、外膜、中膜、内膜の3層構造となっている大動脈の内膜に何らかの原因で裂け目ができ、血液が中膜の中に入り込んで縦軸方向に大動脈が裂ける病気です。発症時には胸や背中に大変な痛みを伴うため、即座に意識を失うことすらありえるそうです。

 おそらく、運転中に突然の激痛に襲われた鶴氏は、最後に残った意識と力を振り絞って車を停め、ハザードランプを点灯させたのでしょう。車が見つかったのは午後7時半ごろだったため視界は暗く、もしランプが点いていなければ後続車が気づかずに衝突していた可能性もありえます。死に至る最後の一瞬まで、事故を避けるという自らの責任を果たそうとした意志の強さを、ただ尊敬するしかありません。

【画像】声優・鶴ひろみさんが演じたキャラクターたち

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