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『Dr.スランプ』がなければ「ジャンプ」の躍進はなかった? アニメ黄金期を作った転換点

未曾有の大ヒットが「ジャンプ」を一変させた

『Dr.スランプ』はアニメ作品の玩具展開にも影響を与えた。画像は「フィギュアライズメカニクス Dr.スランプ アラレちゃん 色分け済みプラモデル」(BANDAI SPIRITS)
『Dr.スランプ』はアニメ作品の玩具展開にも影響を与えた。画像は「フィギュアライズメカニクス Dr.スランプ アラレちゃん 色分け済みプラモデル」(BANDAI SPIRITS)

 こうして1981年4月8日からマンガ『Dr.スランプ』は、アニメ『Dr.スランプ アラレちゃん』として放送を開始しました。

 アニメは最初から好調、第34話「地獄の使者チビルくん」では、最高視聴率の36.9%を記録。『ちびまる子ちゃん』『サザエさん』に次ぐアニメ歴代最高視聴率3位となりました。

 この爆発的なヒットは、少年誌をあまり読まない女子中高生が注目したことが要因だと言われています。ぬいぐるみや文房具などのキャラクター商品が飛ぶように売れ、主人公の則巻アラレの真似をして、おしゃれとしてメガネをかける女の子も増えました。

 また、「んちゃ!」「ばいちゃ!」「ほよよ」というアラレ語も流行語となり、社会現象になります。

 これにはアラレ役だった声優の小山茉美さんの演技力も多大に貢献しており、これにより小山さんはアニメファンだけでなく一般の方にも広く知られる声優のひとりとなりました。

 スポンサーの玩具会社バンダイではプラモデルを販売していたのですが、マンガの扉絵をそのままプラモ化するという、それまでにない商品展開をしていました。

 当時は多色成型などない時代ですから塗装しないといけないのですが、それでも作品の人気の高さからシリーズが維持できる程度のヒット商品になります。もちろん、これには前年から発売されていたガンプラのヒットで、プラモ用塗料が一般的になったからという背景もあります。これは、現在では当たり前のようにあるアニメフィギュアの先駆けとも言える商品でした。

 このような多方面に影響を与えた『Dr.スランプ』の大ヒット。しかし、一番影響が大きかったのは当の「少年ジャンプ」でした。このヒットによりジャンプ編集部の方針は180度転換、アニメ化に対して積極的になったことは歴史が証明しています。

 特にジャンプ、東映動画、バンダイの結びつきは固く、その後も現代に至るまで次々とヒット作品を産み続けています。

 よく「少年ジャンプ」のキャッチフレーズは「友情」「努力」「勝利」と言われていますが、先駆けとなった『Dr.スランプ』には当てはまらないのが面白い話ですね。

(加々美利治)

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