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コロナでも衰えぬアナログゲーム人気、新たな課題と手法も…「ゲームマーケット」事務局長に聞く

2020年11月14日(土)~15(日)にかけて、アナログゲームの大規模イベント「ゲームマーケット」が東京ビッグサイト青海展示棟で開催されました。関係者のインタビューからは、コロナ禍のなかでの苦心と努力、そして今後のアナログゲームブームの展望とともに、新たな課題も見えてきました。

「ゲームマーケット」

「ゲームマーケット2020年 秋」の会場(以下すべて筆者撮影)
「ゲームマーケット2020年 秋」の会場(以下すべて筆者撮影)

ボードゲームなどのアナログゲームに関する大規模イベント「ゲームマーケット2020秋」が2020年11月14日、15の両日、東京ビッグサイト青海展示棟で開催されました。新型コロナウイルスの影響による開催自粛を乗り越えて開催にこぎつけた今回のイベントについて、また今後のアナログゲームブームとイベントの展望について、ゲームマーケット事務局長の刈谷圭司さんにお話を聞きました。

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――今年2020年で「ゲームマーケット」は20年目を迎えました。昨年の参加人数は3万人と、ボードゲームを始めとしたアナログゲームは盛り上がりを見せています。ここまで、特に盛り上がりを感じた出来事がありましたら伺えますでしょうか

刈谷 弊社(アークライト)が運営を引き継いだのは2010年なので、そこからの話になりますが、2013年に会場を台東区民会館から東京ビッグサイトに移したのが大きな契機になったのかなと思います。そこから毎年およそ13%ずつ継続して参加人数が増加していたので2017年から2日間開催にしたら、さらに一段と盛り上がりましたね。

――ビッグサイトで2日間開催できるほどに出展者が増えたんですね。

刈谷 参加者が1日で回れる範囲には限界がありますからね。それに大きな企業さんに出展していただく際に、2日間あると大きなブースを設営してくださるんです。1日だけだと経費と見合わないんですよ。

――今年もホビージャパンさんなど、多くの会社が大きなブースを出していました。

刈谷 他にもディライトワークスさんやジーピーさん、イエローサブマリンさんなど、皆さん趣向を凝らした設営をしてくださって、とても盛り上がっていたと思います。

――子連れの方も増えてきました

刈谷 ここ3年から5年くらい、女性やファミリー層が増えて来ています。それだけボードゲームが文化として一般に広がったのかな、という手ごたえはありますね。

――新型コロナウイルスの影響で、2020年春からイベントの開催自粛を余儀なくされました。今回の開催においては、どのような取り組みを行われたのでしょうか

刈谷 本当に色々な苦労がありました。特に春先は中止になった「2020大阪」と「2020春」の後処理も非常にたくさんありました。そんな状況下でもコロナ禍の中で開催している他のイベントの研究のためにスタッフが視察に行きましたし、国や都の基準が変わるたびに対応するためにはどうすべきなのか、さまざまな条件のもとで秋にゲームマーケットを開催した場合に何が起きるのか。出展者さんや来場者さんに喜んでもらえるイベントができるのか。我々自身がイベントを継続できるのかなど、さまざまなシミュレーションをしながら開催に至っています。

【画像】 感染対策を実施しつつ盛り上がる「ゲームマーケット2020年秋」の会場 (8枚)

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