マイナーなスポーツなのに面白いマンガ3選 ルールを知らなくても楽しめる!
毎年、多くのスポーツマンガが生まれていますが、なかには、名前は知られてはいるけど実際はどんな競技かあまり広く知られていないスポーツを題材にしたものも。そこで、ルールなどを詳しく知らなくても楽しめるマイナースポーツマンガを厳選してご紹介します。
読むと始めてみたくなる?マイナースポーツマンガ

アニメ・実写化もされた『ちはやふる』(著:末次由紀/講談社)がヒットして競技かるたへの世の中の関心が高まったように、社会に影響を与えることだってあるのがマンガの魅力。そこで、数あるスポーツマンガのなかから、ルールは詳しく知らないけれど読んだら思わずやりたくなってしまうマイナースポーツを扱った作品3作をご紹介します。
●原作:稲垣理一郎、マンガ:村田雄介『アイシールド21』
「週刊少年ジャンプ」にて2002年から2009年まで連載された「アメリカンフットボール」を題材にした作品。累計発行部数は2000万部を突破している人気作です。
いじめられっ子だが光速の脚を持つ気弱な高校生・小早川瀬那がアメフト部主将・蛭魔妖一に見出され、強制的に入部させられたアメフト部で全国大会を目指し、俊足を生かして強敵たちと戦っていく物語。
スポーツを題材にしたマンガですが、少年マンガらしく“必殺技”もたくさん登場する本作品。主人公セナが使う「デビルバットゴースト」やライバル進清十郎「トライデントタックル」など必殺技が満載で思わず真似したくなるものばかり。
日本ではあまりなじみのないアメフトですが、このマンガを読んで始めたいと思った読者も多いのではないでしょうか。
●こざき亜衣『あさひなぐ』
「ビッグコミックスピリッツ」にて、2011年から2020年9月まで連載された「薙刀部」を題材にした作品で、中学時代美術部員で運動経験ゼロの女子高生・東島旭が部活道紹介で魅了された薙刀部に入部し、仲間とともに成長していく姿を描いた青春ストーリー。
「全国書店員が選んだおすすめコミック2012」では9位、「第60回小学館漫画賞一般向け部門」を受賞するなど多くの賞も受賞した作品で、2018年には元乃木坂46の西野七瀬さん主演で映画化され、注目を集めました。
薙刀を知らなくても楽しめる、この作品のポイントは個性的なキャラたち。こざき亜衣先生の見るだけで癒やされてしまう絵のタッチに加えて、どこか抜けているなど思わずにやけてしまうようなキャラたちが真剣に薙刀部で青春する様子が魅力的に描かれています。また、女性だけの部活ならではの「あるある」などもところどころで飛び出し読者を共感させてくれます。
2020年9月に最終回を迎えた今作は、「才能がなくても、向いていなくても努力すれば成し遂げられる」と勇気をくれる作品になっています。
主人公と一緒に成長できる社交ダンスをテーマに描いた作品
●竹内友『ボールルームへようこそ』

「月刊少年マガジン」にて2011年12月号より連載されている「競技ダンス」を題材にした作品で平凡な中学生・富士田多々良が社交ダンスの世界と出会い、徐々に才能を開花させていく姿を描いた物語。2017年にはテレビアニメも放送され話題を集めました。
多々良の成長に合わせてダンスについての必要な情報がその都度出てきて、読者も多々良と同じような感覚で「ボールルーム」の知識を身につけていけることがこの作品の魅力。初心者から競技を始め成長していく物語だからこそ、ルールを知らない人でも楽しめる作品です。
大人の趣味といったイメージの強い「社交ダンス」ですが、スポーツとしての側面もあると気づかせてくれます。ダンスを通して精神的にも肉体的にも少しずつ頼もしくなっていく多々良の姿に思わず胸が熱くなること間違いなしです。
(井上椋太)