マグミクス | manga * anime * game

『カイジ』極限勝負の名シーン3選。追い詰められた人間が見せる行為に考えさせられる!

人気マンガ『カイジ』では、大金と破滅を賭けたギャンブル勝負がたくさん行われてきました。また、カイジを取り巻く個性的なキャラクターの人間模様なども印象的なものが多いです。今回は同作品のなかで印象に残る極限勝負の名シーンを3つ紹介します。

裏切り、あきらめ、決断…登場人物の人間性があらわになる瞬間

『賭博黙示録 カイジ』Kindle版第1巻(フクモトプロ)
『賭博黙示録 カイジ』Kindle版第1巻(フクモトプロ)

 原作マンガから始まり、アニメ、実写映画、ゲーム、パチンコ・パチスロなどさまざまなメディアミックスを果たした大ヒット作品『カイジ』。福本伸行先生の代表作といえる同作では、自堕落で非生産的な生活を送っていた若者カイジが、後輩の借金の保証人になったことがキッカケで数々の命懸けギャンブルに挑んでいきます。

 まさに、何者にもなれないクズが勇気と知恵を武器に人生を賭けるストーリー。そんな極限の状況で生まれたインパクト抜群の極限勝負の数々は、多くのファンに愛されています。そこで今回は、同作において特に印象に残る極限勝負の名シーンを3つご紹介します。

●安藤の裏切り

 エスポワール号での限定じゃんけんにおいて、カイジは安藤と古畑という仲間と組んで、勝利を目指していました。カイジによる奇策によって安藤と古畑は静観することができましたが、カイジは敗北、裏に連れて行かれてしまいました。

 安藤たちは余った星を使ってカイジを救出すると約束していたのですが、その時、安藤の頭のなかは損得勘定と自分の利益でした。カイジを救出することによって自分の利益が失われることを考えた安藤は、カイジを裏切ってしまいます。

●石田のおっちゃんの勇気

 エスポワール号でカイジに助けてもらった石田のおっちゃん。続く鉄骨渡りにも参加していました。高層ビルに架けられた鉄骨を渡るというギャンブルで、渡り切ることをあきらめた石田のおっちゃんは、賞金代わりの小切手をカイジに託し、落ちていきました。その時にカイジに動揺を与えないように、口を押えてサイレント落下を決めます。

 恐怖を押し殺して黙って落下するなんて、簡単にできることではありません。最後の最後で勇気を見せた石田のおっちゃんの姿は読者に強いインパクトを与えました。

●カイジ耳をちぎる

 カイジと利根川のEカード勝負にて、カイジの耳に取り付けられた装置から心拍数などを計り見るというイカサマをして、カイジの手筋を完璧に読んでいた利根川。劣勢に立たされたカイジは、このイカサマを見抜き、これをどうにかしようとします。そこで考え付いたのが、「装置を耳ごと切り離す」というものでした。

 常人ではまずできないであろう行為ですが、勝利のために常識を打ち破る選択をしたカイジは見事に窮地を脱しました。

『カイジ』作中のさまざまな極限勝負では、もう後がないところまで追い詰められた人間が、本性や人間性をさらけ出す瞬間が描かれてきました。自分だったらこの窮地を乗り越えられるだろうか、汚い真似をしてでも這い上がれるだろうか……などと自問自答してしまうほど没入してしまほど、読む者を強く引きつける作品といえるでしょう。

(荻巣好輝)

1 2