『エヴァ』残酷と明るさの象徴・アスカの誕生日 TV放送終了時の凄まじいブーム
アスカは2020年で19歳
ちなみにアスカが産まれたのは2001年なので、もし実在していたら2020年で19歳を迎えます。『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』に登場した式波・アスカ・ラングレー(以下、式波)はエヴァの呪縛に囚われていますが、TV版のパラレルマンガ作品『エヴァンゲリオン ANIMA』では使徒との戦いを乗り越え、人類補完計画が発動しなかった世界で見事に成長した17歳のアスカが登場しています。果たして無事に成長した19歳のアスカはどれほど美しい女性に成長しているのでしょうか。2019年に発売された「新世紀エヴァンゲリオン Blu-ray BOX STANDARD EDITION」などに収録されている「劇場版#26実写パート(特別ラッシュ編集版)」のようなやさぐれた姿にはならないで欲しいと切に願います。
しかし今改めて考えてみると、アスカをはじめとする『エヴァ』のキャラクターの人気はすさまじいものがありました。比較的若くマニアックな世代中心のブームだったため現代の『鬼滅の刃』ブームとは種類が違いますが、レーザーディスクが販売される際に、アニメショップに大行列ができたときの印象は非常に強く残っています。他にもさまざまなグッズが発売されましたが、特にレイとアスカのグッズは大きな人気があり、飛ぶように売れていたのです。
そういったグッズのなかで、筆者が熱中して買い求めたのがTV放送終了後に販売されたトレーディングカードでした。最終的には応募プレゼントの超レアであるレイと渚カオル以外はすべて集めきりましたが、アスカを手に入れたとき、大変珍しい出来事に出くわしたのです。友人知人と一緒に行列に並び、数箱のパックを購入してみんなで開けたのですが、なんとある知人のパック20個のなかから、なぜかアスカのレアばかり7枚も出てきたのです。おそらく殺人的な速度で大量生産していたため、現場のミスでまとめて入れてしまったのだと思いますが、あまりにうらやましかったので頼みこみ、1枚分けてもらえたことを覚えています。今改めて考えると、なにもかもが勢いとライブ感覚で動いていた、『エヴァ』の時代らしいエピソードではないでしょうか。
(早川清一朗)