TV放送『鬼滅』柱合会議 蝶屋敷編は、後になって分かる「大切な時間」が刻まれている
TVアニメ『鬼滅の刃』の第22話から第26話(最終話)までが、2020年12月20日にフジテレビ系で一挙放映されます。鬼との格闘がない地味なパートですが、学園コメディを思わせる蝶屋敷の日々は、やがて「無限列車」へと乗り込む炭治郎たちにとって束の間の青春となります。バトルシーンだけではない『鬼滅の刃』の魅力を探ります。
派手さはないが、見逃せないエピソードばかり
2020年の『鬼滅の刃』ブームを締めくくるように、12月20日(日)の18時59分~21時14分、フジテレビ系で『鬼滅の刃』柱合会議 蝶屋敷編が一挙放映されます。TVシリーズ全26話のうち、第22話から最終話までを、新規映像を交えて再構成した特別編集版となるそうです。
10月24日にフジテレビ系でオンエアされた『鬼滅の刃』那田蜘蛛山編から、国内興収300億円の大台に乗った大ヒット作『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』に至るまでを描いたエピソード集となります。
鬼とのバトルシーンがないため、原作コミック全23巻を通して見るとかなり地味なパートになりますが、「鬼殺隊」の最強剣士である「柱」たちが全員集合し、劇場版で大活躍を見せる炎柱・煉獄杏寿郎も初登場するシーン、12月4日に発売された最終巻の伏線となるシーンもあることから、『鬼滅』ファンには見逃せません。スペシャルエンドロールと、21時14分~20分オンエアの「『鬼滅の刃』アフタートーク」も気になるところです。
派手さはないけれど、後からジワジワと効いてくるボディブローのような味わいのある、「柱合会議 蝶屋敷編」の見どころを紹介します。
煉獄杏寿郎ら「柱」が全員集合。心に刻みたい瞬間
那田蜘蛛山での激闘を終えた竈門炭治郎(CV:花江夏樹)は、ボロボロになりながらも生還を果たしました。炭治郎が目を覚ますと、そこは「鬼殺隊」の本部である産屋敷の庭でした。炭治郎の周りには、炎柱・煉獄杏寿郎(CV:日野聡)をはじめとする「鬼殺隊」最強剣士である「柱」たちがずらりと集まっています。
すでに『無限列車編』を観ているファンには、個性あふれる「柱」たちが全員集合しているショットは感慨深いものがあるのではないでしょうか。「鬼殺隊」史上最強と謳われた9人の「柱」が勢ぞろいを果たすのは、このシーンが最初で最後となります。人生は一期一会、大切なことは後から気づくもの。失ってから、初めて本当の価値を知ることになります。
お館様・産屋敷耀哉(CV:森川智之)を迎えての「柱合会議」が始まる前、炭治郎とその妹・禰豆子(CV:鬼頭明里)の処遇が問題となります。鬼を倒すことを目的としている「鬼殺隊」の新人隊士である炭治郎が、鬼である禰豆子と行動を共にしていることが糾弾されます。炭治郎と禰豆子にいちばん厳しく接するのが、風柱の不死川実弥(CV:関智一)でした。敵意むき出しで、炭治郎兄妹を責めまくります。
最悪の形で不死川実弥たちと出会ってしまう炭治郎兄妹ですが、やがて2人とも献身的な活躍が「柱」たちに認められることになります。炭治郎と禰豆子は「鬼殺隊」の一員としてだけでなく、人間的にも大きく成長していくことになるのです。