正月でも通常放送していた人気番組たち。『仮面ライダー』は元日から大盛り上がり?
お正月といえばTVの特番ですが、昔はアニメや特撮などが通常放送していたことも。そして見方を変えれば、意外な人気番組が現代でも元日にレギュラー放送されていました。
お正月は関係ない? 放送された人気番組たち
新年あけましておめでとうございます。1年の始まりを告げる日、元日となりました。大多数の人は家でノンビリとしたお正月を過ごしていることでしょう。どんな時代になっても、この元日というものは変わらないですよね。年末から年始までテレビはすべて特番になり、お正月気分を否応なく盛り上げます。
でも、本当に昔からお正月特番しか放送していなかったのでしょうか? 少しばかり調べてみると、意外なことがわかってきました。それは、元日でも毎週放送していた番組が、休止していなかったこともあるということです。
例えば筆者が生まれる前にテレビ放送していた作品。日本初の30分テレビアニメ『鉄腕アトム』は、1963年1月1日から1966年12月31日まで放送していたといいます。元日に始まって、大みそかに終わるというスケジュールは、今のテレビ放送の常識的に考えればありえません。さすがは今でも語り継がれるほどの名作アニメです。
とはいえ、この当時はまだテレビ、冷蔵庫、洗濯機は「三種の神器」と言われていた時代で、通常放送だろうが、特番だろうが、たいして影響があるとも思えません。テレビが爆発的に普及し始めたのは東京オリンピックが開催される直前と言われていますので、1964年くらいからが一般家庭でも自宅でテレビを見ることができる環境が整ったと考えられます。
そうすると、このころはまだテレビ番組の放送に一喜一憂する時代ではなかったのかもしれません。
ちょうどその時代、あの『ウルトラマン』第25話「怪彗星ツイフォン」が、1967年1月1日に放送されていました。このエピソードはレッドキング(二代目)という人気怪獣に加えて、ギガス、ドラコという新怪獣が2体も出る娯楽編で、マニアでなくても知っている人が多いと思います。
このエピソードを元日から見られた当時の子供たちは、さぞや興奮したことでしょう。何しろ人気怪獣のレッドキングの再登場、雪山セットでの怪獣同士の戦いは迫力満点でした。
ちなみに前番組の『ウルトラQ』 の第1話は1966年1月2日放送開始でした。つまり、まだお正月三が日の時期にスタートしています。
ウルトラシリーズへの期待値がもともと高かったことも理由として考えられますが、お正月はレギュラー番組をすべて休止して特番に差し替えて放送するということが、当時まだ絶対ではなかったのでしょう。