【漫画】地元の友達と“思い出の場所”で集合…誰もいない? 結末にじーんとする
秋野ひろさんは大学1年の冬休みに帰省し、地元の友達と会う約束をしました。しかし集合場所の指定はなく、“あの場所”と聞いて各自が思った思い出の場所に行くことに……。結末に「熱い」「素敵」の声が寄せられています。
ずっと会っていなくても、思い出を共有している仲間たち
秋野ひろさん(@16_akino)は大学1年の冬休みに帰省し、地元の友達と3人で会う約束をしました。しかし集合場所の指定はなく、“あの場所”と聞いて各自が思った思い出の場所に行くことに。秋野ひろさんは不安になりつつも、自分が考える“あの場所”に向かいますが、そこには誰もおらず……。
秋野ひろさんがこの時のことをマンガに描き、『「地元の友達との良い会い方グランプリ」で優勝狙えると思っとる経験』としてTwitterで公開しました。3人の絆を感じる結末に、読者からは「熱い展開」「最後のセリフがかっこよすぎてしみる」「ほっこりした」「素敵」「エモい」などの声が寄せられました。
作者の秋野ひろさんに、お話を聞きました。
ーー今回のエピソードをマンガに描こうと思ったきっかけはありましたか?
いつも年始になると帰省して友達と遊ぶのですが、2021年はコロナの影響を考えて断念したので、「2020年の年始はあんなに楽しかったのにな……」と思い出したのがきっかけです。今の寂しさも相まって、2020年の自分たちの思い出がエピソードしておしゃれなんじゃないかと感じて、マンガにしたら面白いかもなと思いました。
ーーそれぞれの“あの場所”の思い出をみんながしっかりと覚えていたのですね。思い出を語り合った時はどのようなお気持ちでしたか?
当時の記憶を振り返るなかで、喋るノリもいつもと同じように戻っていたのが印象的でした。友達としての関係性が今も保たれていて、これからも続いていくような安心感がありました。大学に入ってからしばらく連絡を取ることもなかったので、なんとなく距離が遠のいた気がしていたのですが、いつでも当時と同じノリで会えるんだ、と思えたのがうれしかったです。
ーー作品に対する反応で、特に印象に残った読者の声について、教えて下さい。
次の質問でも回答した、マンガに登場する友達のひとり・坂井からの感想が一番印象的でした。彼みたいな当事者以外で言うと、話の内容を要約して引用ツイートしてくれたものがうれしかったです。「集まることで友情の深さを試そうとしたら、集まれなかったことで思い出の多さに気付く」とまとめてくれていて、自分のマンガにキャッチコピーがついたようで興奮しました。
ーー後日談の『下心で人気者と仲良くなろうとした話』では、坂井さんとのエピソードが描かれていますが、ご自身の作品が友達に評価されるというのはやはり特別な思いがありますか?
同じ思い出を共有している友達からの感想は、いつもより緊張します。特に楽しかった思い出の場合、当時の経験をより素敵に思い出せるようにしたいなと思ってるので、それがうまくできているか、というのは気になります。だから今回、坂井から「あのマンガを通じて思い出せてうれしかった」と言われたのはすごくうれしかったです。
また、坂井もGORILLASAURUS/イラスト屋さん(@Free_Golliraman)というアカウントでTwitterをしているのですが、この後日談のマンガを投稿した後、坂井も同じタイミングで思ってたことをマンガに描いて投稿してくれていました。
ーーTwitterで精力的にマンガを公開なさっています。創作するうえでの原動力になるものはありますか?
描こうとした内容に対しての感想はどれも励みになります。共感の声ももちろんうれしいのですが、違う意見も原動力になります。
先日、後輩が成人式に行けなかったことを悔やんでいたので、「成人式に行かなくても自分から連絡したら簡単に会える」というマンガを描きました。それに関連して別の後輩から、「自分は成人式に行ったけど会うだけでも楽しかったから、今年の新成人に対して“かわいそう”とか、成人式の価値を低く見積もるような発言をされるとモヤモヤする」と言われました。その感情も確かにあるなと思って他で描こうと思ったので、どんな内容でも感想は大歓迎です。
●秋野ひろさん 前回のインタビュー
(マグミクス編集部)