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【漫画】“あおり運転”の怖い話 「やったろやないか」予想外の結末に!

YouTuberとしても活動しているプロの漫画家のカワカミさん。旅館に泊まりながら27時間耐久で作品を描くチャレンジ企画の動画を公開しました。そこで制作された“あおり運転”の怖い話のマンガが話題となっています。

旅館で一泊しながら構成から着色まで

車にまつわる作者の実体験を描いた作品(カワカミさん提供)
車にまつわる作者の実体験を描いた作品(カワカミさん提供)

 漫画家のカワカミさん(@JUNKIES_1)が、Twitterで『本当にあった怖い話』を公開しました。カワカミさんは、同じく漫画家の浦田カズヒロさん(@urata_k)とYouTubeで「漫画家チャンネル」を運営中。今回のマンガは、ふたりが旅館に宿泊しながら、“その場で限られた時間でマンガを描く”という挑戦企画の動画のなかで制作されました。

 カワカミさんが完成させたマンガの内容は、15年ほど前に“あおり運転”かと思われる車に出くわしたときの実体験を描いたもの。読者からは「ゾッとする話だった」「オチが面白かったです」など、多くの感想が寄せられています。

 作者のカワカミさんに、お話を聞きました。

ーーカワカミさんの漫画家としてのデビューのきっかけを教えて下さい。

 今回Twitterに載せたマンガにも描いたとおり、兵庫県の豊岡市(出石町)に生まれ育って、そこで運良くプロの漫画家さんのアシスタントをさせていただけていたのですが、その頃は明確に「漫画家になりたい!」という覚悟もないまま、ロクにマンガも描かず過ごしていました。

 24歳の時に上京して、その後ヒロユキ先生のもとでアシスタントをさせてもらうようになってから、直々にマンガの描き方や心構えみたいなものをイチから教えてもらえたのがすごく大きかったですね。そうして描いたマンガを出版各社に持ち込みに行ったところ、数人の編集さんに見込んでいただけたのがデビューのきっかけです。ヒロユキ先生とは今でも親交はありますが、一生頭が上がりません……!

ーー今回の作品はYouTube動画の企画のなかで描かれたそうですが、あらためてその経緯のご紹介をお願いします。

 以前“マンガが描ける旅館”として「土善旅館」さんがTwitterで話題になっていたのをたまたま見かけて、興味があったので「漫画家チャンネル」として行って動画にしてみようかと思いました。けど、メンバーに企画を話す時に「ただただ旅館に行くのもなぁ……」というYouTuber魂に火がついたので「せっかくだからチェックアウトまでに4ページのマンガを描く企画にして、それをTwitterに載せよう」と提案しました。最終的にはその提案を通しましたが、メンバーの浦田カズヒロは最後まで嫌がってましたね(笑)。

ーーYouTubeの「漫画家チャンネル」では、このほかに普段はどのような動画を配信しているのですか?

 普段はマンガにまつわる話題について体験を通して語れる限りでトークをしたり、いろんな漫画家さんたちの仕事場を紹介させていただくような動画をアップしています。今回のような、いわゆる“企画系”もよく公開してますが、そういうのは再生数は少ないですね(笑)。100mのバンジーを飛んだり……。

 ただ、これだけは絶対に崩さないと決めているのは「自分たちが楽しいことをする」という点ですね。「こういう動画がウケそう」の基準だと、うまくいかない時に辞めたくなっちゃったりするともったいないですからね。長く続けられる趣味を、観る人も一緒に楽しんでもらえればいいかなと。YouTubeはどんだけ再生数が少なくても打ち切られないですからね(笑)。

後ろから1台の車が迫ってくる状況に(カワカミさん提供)
後ろから1台の車が迫ってくる状況に(カワカミさん提供)

ーー今回の企画で、いつもの慣れた環境でマンガを描くのとは、やはり何か違いはあったのでしょうか?

 iPadを持ち込んで、全ての作業をそれで完結させたので、やっぱり機材に関しては普段使っているPCや液晶タブレットよりは慣れてない分やりにくかったですね。ただ、環境という面においてはすごく良かったです。いつもと違う環境というだけで捗る部分もありますし、「土善旅館」さんが漫画家を全面バックアップして下さっていたので。

 それと、隣で浦田が同じゴールに向かって作業しているという状況が“競争心”を煽ったのと同時に、孤独じゃない“心強さ”みたいなものをもたらしてくれたのも、マンガを描くというモチベーションの維持には大きかったですね。漫画家って、普段はほんと孤独ですからね……。

ーー完成した『本当にあった怖い話』に対する反応で、特に印象に残った読者の声があれば教えて下さい。

 リプライや引用RTは全て読ませていただきましたが「自分も同じ経験がある!」などの共感の声はやっぱりうれしかったですね。リプライ欄であるある合戦みたいに盛り上がってもらえてるのも、見ててうれしくなりました。

 あとは作中に出身地を描いていたので、地元や同郷の人がそれに反応してくれてるのも意外でうれしかったです。インターネットで公開してるから不思議なことではないんですけど、なんか改めて「あぁ、届いてるんだな」って実感しました。

ーー今後、Twitterで発表される作品については、どのように活動していきたいとお考えでしょうか?

 これだけ読んでいただけてうれしかったですし、改めて気付いたんですが漫画家なのにTwitterにマンガを載せたのが今回初めてだったので、また描いて載せようと思ってます。今回みたいなマンガにできそうな体験談もまだありますし、そのうちゼロベースからの創作なんかも載せていきたいですね。

 あ、もちろん商業誌連載は狙っていきますし、今も次回作に向けて打ち合わせは進行中なので、それの合間にって感じで。Twitterでのマンガも、YouTubeと同じく“趣味”として楽しんで続けていきたいと思ってます! 商業誌の担当さんは、安心してください!

●【27時間耐久】プロの漫画家が漫画が描ける旅館で4P漫画描いてみた!【土善旅館】

(マグミクス編集部)

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