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90年代「勇者シリーズ」築いた『エクスカイザー』の最終回。“宝”の意味を問いかける

90年代を代表するロボットアニメ作品「勇者シリーズ」の第1作だった『勇者エクスカイザー』は、後のシリーズを支える基礎を多く残した名作でした。製作の背景にはスポンサーの交代もあり、その結果「トランスフォーマー」のDNAがシリーズに受け継がれています。

勇者誕生の陰には「トランスフォーマー」があった

「勇者シリーズ」の第1作となった『勇者 エクスカイザー』DVD1巻(ジェネオン・エンタテイメント)
「勇者シリーズ」の第1作となった『勇者 エクスカイザー』DVD1巻(ジェネオン・エンタテイメント)

 本日1月26日は、30年前の1991年に『勇者エクスカイザー』が最終回を迎えた日です。後に「勇者シリーズ」として、90年代を代表するロボットアニメシリーズとなった記念すべき第1作について振り返ってみましょう。

 本作の放送枠は長年、名古屋テレビとサンライズが製作したアニメを放送していました。ただし、1988年2月6日から4月23日までは日本とフランスの合作としてアニメファンには話題で、国内ではOVAとして販売された『宇宙伝説ユリシーズ31』が一時的に放送されています。ちなみに国内での制作は東京ムービー新社でした。

 もともとは『機動戦士ガンダム』(1979年)以降、サンライズ制作のロボットアニメを放送していた枠でしたが、『機甲戦記ドラグナー』(1987年)以降は前述の『宇宙伝説ユリシーズ31』を挟んだのち、主人公たちが鎧を装着して戦うバトルスーツものであった『鎧伝サムライトルーパー』(1988年)、永井豪原作で実際のプロレスラーも現れた異色作『獣神ライガー』(1989年)と、バラエティに富んだラインナップになります。この時、メインスポンサーがバンダイからタカラ(現在のタカラトミー)に変わっていました。

『機甲戦記ドラグナー』までは主にプラモデルがメインスポンサーの主力商品でしたが、それがオモチャに変わったことで視聴する年齢層の引き下げを積極的に考慮したのが本作です。「純粋な子供番組に回帰するため複雑な設定は排除する」という姿勢で本作の企画はスタートしました。

 そして、スポンサーであるタカラの人気シリーズ『トランスフォーマー』のアニメ放送が終了したこともあり、実在する乗り物がロボットに変形するオモチャを主力商品とすることになります。この時に「地球外から来た生命体が乗り物に姿を変える」という要素も引き継いで本作は誕生しました。

 また、『トランスフォーマー』からは意志を持った巨大ロボと主人公の少年が友情をむすぶという要素も取り入れられ、後の勇者シリーズにも引き継がれる基本コンセプトというべきものは最初から完成します。

 こうして後に「リアルロボットもの」と呼ばれることになった作風から、原点回帰ともいうべき「スーパーロボットもの」へと、この放送枠の方向性は変わることになりました。

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