ドラマ『ワンダヴィジョン』は、マーベル作品の未来に影響? 悲しきヒロインの物語
『アベンジャーズ/エンドゲーム 』の後を描く、マーベルのオリジナルドラマ『ワンダヴィジョン』が2021年1月15日から配信開始しています。どこかで見たようなホームコメディの映像が現代化していく異様な展開には、重要な「謎」が隠されています。
なんでホームコメディ? ユニークで不気味な映像に隠された謎
2021年1月15日から、配信サービス「ディズニープラス」でマーベルスタジオ制作ドラマ『ワンダヴィジョン』が日米同時配信されています。『アベンジャーズ/エンドゲーム』後の世界を舞台に、アベンジャーズのメンバーであったスカーレット・ウィッチことワンダ・マキシモフとヴィジョンのふたりを主人公に物語が展開します。
ワンダとヴィジョンが郊外のウエストビューという町に住み、そこでさまざまな変化を経験していくというストーリーですが、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』で死んだはずのヴィジョンがなぜいるのか? など、ドラマにはたくさんの謎が詰まっています。
同作はまた、同じ舞台やキャストで一話完結のストーリーを紡ぐ「シチュエーション・コメディ」の手法を取り入れています。『フルハウス』や『奥様は魔女』など、海外ドラマにおける一大ジャンルとして確立していますが、マーベルの映像作品では初めての試みです。
同作では異なる時代のさまざまなホーム・コメディのスタイルへ移り変わるのが特徴で、白黒の50年代や60年代前半から、よりファンキーな60年代、70年代と定番の80年代、そして最後に90年代へと変化していきます。懐かしのホーム・コメディを再現するために、スタジオの観客の前で実際にいくつかのシーンを演じているのも特徴です。
実験的な試みをしている同作はまた、監督であるマット・シャックマンの言葉を借りれば、『アベンジャーズ/エンドゲーム』後のマーベル映像作品群(MCU)のフェーズ4の幕開けを飾り、「今後のマーベル作品に大きな影響を及ぼす」という重要作にも位置づけられています。
ワンダを主役として映像化された理由についても明らかになっています。ヒーローとして多くの可能性を秘めながらも、ヴィジョンという大切な人を失った辛い過去を抱えている人物です。マーベルスタジオのケヴィン・ファイギ社長は「ワンダほど痛みやトラウマを経験したキャラクターはいない。そして彼女はMCU史上最も強いパワーを秘めたヒーロー」と語っています。
ワンダはキャラクターを掘り下げるドラマシリーズに非常にマッチしている人物と言えるでしょう。