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冬の猫は静電気で”鼻がパチッ” 申し訳ない…飼い主がゴム製だったらいいのに

漫画家の迷子さんによる描き下ろしエッセイ『妄想猫観察』。乾燥する冬場、猫の飼い主を悩ませるのは、静電気による”鼻バチン”。愛しい猫の鼻に触れると、高確率でお互いに痛い……。でも触りたい……。

猫の鼻に静電気、防ぐには飼い主がラテックス製になるしかないか…

うるわしの鼻がパチッとなる!
うるわしの鼻がパチッとなる!

 冬は静電気の季節だ。

 車に触れればバチッとやられ、ドアノブに触れてもバチッとやられ。裸足で大地に立てば帯電気は逃げるよとか言われても、外は一面雪が積もっている。どうしようもない。

 自分が最近一番静電気を発生させるポイントは、猫の鼻である。なでろなでろとやってきた毛玉を散々もしゃった後に鼻に触れると、高確率でパチッとなるのだ。猫も当然痛いのだろう、ニュッと顔をしかめて一瞬身を引く。ああ申し訳ない。もしも自分がラテックス星人であれば、こんなことは起こらなかった。ラテックス星人は全身がゴムでできている生命体だ。ラテックス星人は群れを作ることがなく、木の樹液をすすり心穏やかに生きることを最上とする文化がある。もちろん静電気を発生させることもない。電気の利用もできないが、その代わりにゴム学が発達しておりその力は一銀河系を支配するまでになっている。ゴム歴10659年にはついに宇宙連盟に名を連ねるまでになったのだ。

 まあラテックス星人の生涯、歴史、文化成熟度については川に流して海まで見送るとして、いい加減静電気除去グッズでも買うべきだろうか。猫はなでたしバチバチ怖し。しかしなぜためらうかと言えば、猫が一瞬顔をしかめるわりにはすぐに再び寄ってくるからだ。全身の毛を逆立てるほどにわっしゃわっしゃなでると、もうそれだけで背中がバチバチいってるのだが、それに関しては全然逃げもせずむしろもっとやれとばかりに寄ってくる。

 もしや、あれか。

 腰の痛みにやるような、電気療法的な心地良さがあるのだろうか?

 とりあえず鼻にだけは触らないようにして、このまま静電気マッサージを猫に施し続けていってみようと思う。

(迷子)

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