世代違いライターが語り合う「ゲーム&ウオッチ」 ファミコンがない時代の熱狂とは…?
「ファミコン」登場以前の1980年に登場した「ゲーム&ウオッチ」は、子供たちの間で爆発的な人気となりました。2020年には任天堂が「ゲーム&ウオッチ スーパーマリオブラザーズ」を発売したことで、再び注目が集まりました。子供時代にブームを体験した世代と、ブームを知らない世代のライターが「ゲーム&ウオッチ」を語り合います。
ファミコン版そのまま。ゲーム&ウオッチ『スーパーマリオ』
1980年に『ゲーム&ウオッチ』が発売されてから、40年以上の月日が経ちました。2020年秋には任天堂が『スーパーマリオブラザーズ』35周年記念商品として、ゲーム&ウオッチ版『スーパーマリオブラザーズ』を発売し、話題となりました。子供のころに『ゲーム&ウオッチ』を遊んでいたライターの早川清一朗さんと、生まれたころにブームは過ぎ去っていたゲームライターの龍田優貴さんが語り合います。
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――ゲームウオッチ版の『スーパーマリオブラザーズ』をプレイしてみていかがでしたか?
早川 こんな小さいハードウェアなのに、ファミコンのスーパーマリオそのままの感覚で遊べたことに驚かされました。十字キーやボタンがファミコンよりも小さいので操作は難しかったんですが、ゲームの内容はスーパーキノコやコインが隠されている場所もぜんぶ同じだったので、技術の進歩を感じましたね。
龍田 自分が『スーパーマリオブラザーズ』を初めて遊んだのはゲームボーイアドバンスのファミコンミニシリーズだったんですけど、今回『ゲーム&ウオッチ』では本当にそのまま再現されていたので良くできているなと思います。
――早川さんは『スーパーマリオブラザーズ』のリアルタイム世代ですが、当時の事を覚えていますか?
早川 発売されてからしばらく経ったころ、学校の友だちが『スーパーマリオブラザーズ』っていうゲームがすごいと教えてくれたんですよ。それで友だちの家に遊びに行ってやらせてもらったら、とても自由度が高くて面白いと感じました。
あと、当時は裏技が流行っていたんですが、マリオの場合は意図的に仕込まれた隠し要素がたくさん用意されていて、何もない空間を叩いてアイテムを探したり、ワープを使って高速クリアをしたりと、調べつくし遊びつくすゲームとして非常に楽しめました。特に無限1upは友だち数人と一緒に試してみて、成功したときは皆で喜んだ記憶があります。
――龍田さんが遊ばれていたときはいかがでしたか?
龍田 「ファミコンミニ」版でやっていた時は、友だちのプレイを見るのがけっこう面白かったですね。最初からキノコを取らずに1-1を走り抜ける人もいれば、すごく慎重にノコノコもクリボーも全部倒していく人もいる。人によって違うプレイスタイルが生まれることに感動しました。
早川 ワープを駆使してさっさと進めちゃう人がいましたね(笑)。
龍田 地下のボーナスゾーンでコインを全部拾わずにそのまま行っちゃう人とか(笑)。