世代違いライターが語り合う「ゲーム&ウオッチ」 ファミコンがない時代の熱狂とは…?
日本ゲーム史の「遺産」のひとつに…?
(龍田さんが「ゲーム&ウオッチ」の『ドンキーコング』をプレイ中)
龍田 すごく難しいですね(笑)。
早川 慣れるまではね(笑)。
龍田 樽が転がってくるグラフィックをパターンで表現しているのは、今考えるとすごいですよね。これがファミコンの発売前に遊べたんですよね? 売れますよ。
早川 めちゃめちゃ売れましたよ。子供たちは大熱狂(笑)。
龍田 当時のゲームって難しめに作られていたんでしょうか?
早川 すぐに飽きられたら困るから、難易度は高めにしていると思います。
龍田 でもこれくらいの方が面白いかもしれないですね。死んじゃってもすぐに始められますから(笑)。今は2秒で死にました(笑)。
早川 今のゲームはロード時間が長いですからね。
龍田 僕こんなにゲーム下手くそだったんだ(笑)。でも、当時としては、アーケードゲームが手のひらの上で遊べたというのは画期的だったんじゃないかと思います。
早川 画期的でしたね。それと『ドンキーコング』がすごいのは、後にファミコンで採用される十字キーを確立させたことなんです。
――上下移動があるからボタンだけではダメだったんですね。
龍田 40年近く経った今でも使われているのがすごいです。
――龍田さんが初めて触った携帯ゲーム機はなんだったのでしょうか?
龍田 ボクは「ゲームボーイ」ですね。確か、「ライト」か「ポケット」のどちらかだったと思います。そのころは『ポケットモンスター』がすごく流行っていて、みんなでポケモンばかり捕まえていた記憶があります。
――生まれたころにはもう携帯ゲーム機が普通に存在していた世代なんですね。
龍田 ただ、今はスマートフォンでゲームができますし、「ニンテンドーSwitch」も持ち運び可能なので、携帯ゲーム機というジャンルがほとんど消えちゃってるのが寂しいですね。
早川 最近では「ゲームギア ミクロ」のような携帯ゲーム機も発売されていますが、これは当時手に入れられなかった人のノスタルジーに訴えかける、コレクターズアイテムとしての傾向が強いですからね。今回のゲームウオッチ版『スーパーマリオブラザーズ』もそうでしょう。
龍田 この40年間で遊ばれてきたゲームの歴史のひとつなんでしょうか。
早川 日本のゲームの歴史には、まだまだたくさんの遺産が残っていることを示しているのだと思います。
(早川清一朗&龍田優貴)