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「マーベル映画多すぎ、何から見たらいいの?」そんな人のための番組が配信中

初心者にも熱心なマーベルは、過去に「苦い経験」が…

マーベル世界のあらゆる事象を記した大図鑑『マーベル大全』(小学館集英社プロダクション)2021年1月21日発売
マーベル世界のあらゆる事象を記した大図鑑『マーベル大全』(小学館集英社プロダクション)2021年1月21日発売

 マーベルは同番組以外にも、作品の世界観を整理できるようなコンテンツを定期的に展開しています。

 2021年1月21日に発売された書籍『マーベル大全』は、マーベルの世界観や、アベンジャーズをはじめ人気キャラクターの詳細な解説、コミックで起きているクロスオーバーなども網羅し、原作コミックスや映画をより深く楽しむための内容になっています。

 マーベルが目指しているのは「従来のファンを確保しつつも新規ファンの獲得を心掛ける」こと。その背景には、過去の「苦い経験」があります。

 マーベルのブランドは今でこそ映画で大きく飛躍していますが、おおもとはコミックであり、映画コンテンツとして名前が出てくるのは1990年代からです。

 当時のマーベルは、コミックのファンが離れて売り上げが低下するなど、70年代後半から続く不遇の時代を経験していました。そこで新規ファン獲得のため1993年にテレビ・映画製作会社「マーベル・スタジオ」を設立しますが、それでも自社作品の映画化版権を売却するなど悪戦苦闘を強いられ、会社は1997年に破産を申請しています。

 その後、権利を手放した作品である『X-メン』が2000年に、『スパイダーマン』が2002年にヒット。皮肉にも、再び脚光が当たったアメコミヒーローは、マーベルの手の離れたヒーローだったのです。

 破産申請後、新たな計画として立ち上がったのが「権利を持つアメコミ作品の実写映画化を自社で行う」というビジネスモデル。つまりMCUの世界を作ることです。マーベル初の独立製作作品として2008年に公開された『アイアンマン』は大ヒットします。

 現在、MCUの世界はなおも拡大を続けていますが、過去の「苦い経験」を教訓に、マーベルは現在も新しいファンの獲得に力を注ぎ、コミックの巻末に掲載されるファンレターページやソーシャルメディアなどで製作側がファンとの交流を積極的に行っています。

 MCUはすでに巨大なコンテンツとなっていますが、今後さらに大きな動きが予想されています。2020年にディズニーが20世紀フォックスを買収したことで、20世紀スタジオが所有する映画化権利のあるキャラクターだった『X-MEN』『ファンタスティック・フォー』がMCU入りすることになりました。コミックの世界で重要なファクターである2作品のキャラクターを交えた大型クロスオーバーが実現するとみられています。

『マーベル・スタジオ 知られざる秘密』などでMCUの基礎を知っておけば、今後マーベルが作り出していく世界をより楽しめるのは間違いないでしょう。

(大野なおと)

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