【声優・本多真梨子のマンガ愛(21)】『魔女の心臓』 泣いて発散してほしい!500年の物語
涙なくして語れない、イチオシの最終巻
あ! 大事な紹介を。このマンガの登場人物も素晴らしいので、ご紹介させてください!
まず、主人公の魔女ミカ! とにかく見た目が可愛い!!!可愛い!!!可愛い!!! 十代で、身体も小さく幼く見えますが、達観した表情やドライな雰囲気が、すごく可愛い。もちろん、500年という時間のなかでの変化だとは思います。でも可愛いです! 魔女ミカに関してはあんまりたくさん掘り下げると違う気がするので、とにかく読んで感じてほしいです。「考えるな!感じろ!」です。
そして、ランタンのルミエール。ランタンがしゃべるのかと思いきや、ランタンは仮の姿。本当の姿は竜……!! それも、人間に変身できる高位の一族だとか。ランタンの姿と人間の姿の2種類を楽しめる仕様になってます(笑)。本多は「常時人間でいいじゃん」と思いましたが、魔女ミカはランタン姿を主に使っている模様。
この作品、ルミエールの性格がいいスパイスになっていて、めちゃくちゃ面白いです! オススメのエピソードは、8巻に載っているルミエールの過去のお話。これ本当に素晴らしい。数えきれないほどリピート読みしています。
このふたりをメインに、他にもたくさんのキャラクターが登場するのでぜひ確認してみてください!
そして、本多のイチ推しは、最終8巻の最後の場面。
「あーあーあーあー!!!!!!そういうことだったんですか!!????」と、ものすごい勢いで納得します。
なぜ不老不死なのか、なぜ心臓がないのか、なぜ500年旅を続けてきて妹と故郷は見つけられなかったのか……全てがここで分かります。
そして、魔女の最後とは。
「その時 きっとまた 会いましょう」という彼女の言葉。
もう涙なくして語れません!!!!!!
この時の彼女の表情と言葉が好きすぎて、涙ボロボロになりながら何度リピート読みしたことか。あーーーーーーーこんなに心を震わせてくれるマンガを描いてくださったmatoba先生には、感謝の言葉しかありません。
スクウェア・エニックス刊、matoba著『魔女の心臓』。
世界はとても綺麗で、とても残酷。
500年を歩いた果てに見つけた魔女の結末とは……?
(本多真梨子)