2月7日はアニメ『夢戦士ウイングマン』の放映開始日。心に残ったラストシーンの違い
1984年2月7日はTVアニメ『夢戦士ウイングマン』の放送が開始された日です。原作は、大ヒット作『電影少女』や『I"s』で知られる桂正和氏が「週刊少年ジャンプ」で初めて連載した『ウイングマン』。主人公の広野健太役は、これが初主演作となった声優の堀川亮氏(現:堀川りょう)が演じています。
「コスプレ」要素をいち早く盛り込んだマンガ作品
37年前の今日、1984年2月7日にTVアニメ『夢戦士ウイングマン』の放送が始まりました。筆者が初めて『夢戦士ウイングマン』を見たのは小学生の頃だったのですが、オープニングで登場したビキニ姿のアオイさんの姿に、思わず目が釘付けになったのを思い出します。
第1話のタイトルが「空からどっきりビキニの娘」なので、そこを見て欲しかったというのはよくわかりますが、間もなく思春期を迎える少年に対して、これは卑怯と言うものでしょう。抵抗できるわけがないのですから。
『夢戦士ウイングマン』は1984年2月7日から1985年2月26日にかけて放送されたTVアニメです。原作は「週刊少年ジャンプ」に桂正和氏が連載した『ウイングマン』で、アニメ化に際して改題されています。
本作の主人公である広野健太は、学校の平和を守るために日夜ヒーロー活動に勤しんでいる中学一年生の少年です。ある日、そんな健太のもとに空からビキニ姿の少女・アオイが現れ、それまでの日常は一変します。書き込んだ内容を現実にできる「ドリムノート」の力により、本物のヒーロー「ウイングマン」への変身能力を手に入れた健太は、ヒーローへ向けての第一歩を踏み出すことになったのです。
現代であればコスプレイヤーが登場する作品は珍しくはありませんが、原作の連載が開始された1983年は、コスプレの存在が認知されるようになった初期の時代に当たります。『ウイングマン』はおそらくコスプレイヤーを主人公としたマンガとして、最初期の作品になるのではないでしょうか。
当時、桂氏の担当編集者を務めていたのは、鳥山明氏を見い出し『Dr.スランプ アラレちゃん』や『ドラゴンボール』といった大ヒット作を飛ばした鳥嶋和彦氏です。鳥嶋氏は桂氏が新人の登竜門であった「フレッシュジャンプ賞」に投稿した作品が選外だったにも関わらず、その才能に着目し、後に『電影少女』など多くの作品をともに作り上げています。
桂氏と鳥嶋氏、時代の最先端を行くことをまるで恐れないふたりの傑出した才能が、『ウイングマン』という異色の傑作を生み出したことは間違いないでしょう。