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2月7日はアニメ『夢戦士ウイングマン』の放映開始日。心に残ったラストシーンの違い

シリアスな原作、ギャグテイスト多めのアニメ

原作マンガ『ウイングマン』第1巻(集英社)
原作マンガ『ウイングマン』第1巻(集英社)

 さて、原作の『ウイングマン』の序盤では、異次元「ポドリムス」を支配する悪の帝王リメルと、その部下との戦いが繰り広げられます。ろくに戦闘力を持たないただの中学生だった健太は当然のごとく苦戦を余儀なくされ、敗北し傷つきながらも宿敵となったキータクラーや怪人的な存在である「シードマン」たちとの激闘を戦い抜いていきます。

 それに対し、アニメはもちろん強敵との戦いはありますが、どちらかというと学園ギャグアニメとしてのテイストが強く、アオイと並ぶ2大ヒロインである小川美紅との三角関係が描かれていきます。好みの問題はありますが、どちらかというと筆者は原作版の方に惹かれているのは確かです。

 とはいえ、アニメにはアニメならではの良さも存在しています。主人公の健太を演じていたのは、本作が初主演となった堀川亮氏(現:堀川りょう)です。後に同じ「週刊少年ジャンプ」原作作品である『聖闘士星矢』のアンドロメダ瞬や、『ドラゴンボール』シリーズのベジータなど、重要な役を務めた堀川氏の、ひときわ若々しい演技を楽しめるのも、本作の大きな魅力です。

 また、オープニングテーマの「異次元ストーリー」は、「現実と異次元の狭間での戦い」という本作のエッセンスを十分に抽出しきり、テクノの要素を含みながらも幻想的な雰囲気を併せ持った名曲です。

 エンディングテーマの「WING LOVE」も、本作が持つ青春ラブコメと変身ヒーローの両要素をうまくかみ合わせた、その日の終わりを締めくくるにふさわしい爽やかな曲に仕上がっています。この両曲に恵まれたことが、TVアニメ『ウイングマン』の価値を大きく高めていると筆者は感じています。

 そして『ウイングマン』といえば、どうしてもラストシーンを外すことは出来ません。『ウイングマン』はマンガよりも先にアニメが最終回を迎えており、どちらも健太は記憶を失い日常に戻っていくのですが、そこまでの過程は大きく異なっています。

 原作のラスト前で健太がドリムノートに書き込んだ悲痛な願いと、最終回で願いが叶いながらも、ともにいられなかったアオイとの関係は、少年少女が過ごした淡い青春の物語として、印象深いラストを迎えています。当時の筆者にはアニメの最終回はなんとなく受け入れられたのですが、原作のラストは心のなかのかすかな傷として、たまに痛みを感じることがあるのです。今でも。

(早川清一朗)

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