人気の理由は“目隠し”?キャラ3選 連載開始から16年後「見たくなかった」の声も
アニメ・マンガ作品の定番として“目隠し”があります。キャラクターの目元だけを隠すことで、ミステリアスな雰囲気と素顔への期待を高める手法ですが……『呪術廻戦』の五条悟がまさにそのひとり。イケメンぶりに悶絶する人が続出していますが、歴代のマンガ作品では賛否両論のキャクターも。今回はそんな“目隠しキャラ”たちをご紹介します。
『NARUTO』カカシ先生の素顔は見たくなかった?
累計発行部数3000万部突破、アニメ化もされ日々人気が高まっているマンガ『呪術廻戦』(著:芥見下々/集英社)ですが、作中屈指の人気キャラといえば「五条悟」です。その強さはもちろん、人気を牽引しているのが、文句の付け所がないほどの“イケメン”であること。しかし、普段は目隠しをしており素顔を見ることはできません。作中で初めて素顔が登場したのは、マンガ版では第2巻で比較的早い段階で披露されました。アニメでも第7話で素顔が登場すると、SNSでは「イケメンすぎ」「美しすぎる」「息が止まった」など大変な反響を呼びました。アニメ・マンガ作品ではおなじみの“素顔隠し”ですが、歴代のキャラたちは全て美形だったのか? この記事では素顔が期待されたキャラクターたちと、その反響をご紹介します。
●『NARUTO』-はたけカカシ
主人公の先生で白髪、素顔が隠れた状態でもイケメンぶりがうかがえるなど、五条悟と似たポジションでおなじみカカシ先生。普段は額当てで左目、マスクで口元を隠しており、素顔がほとんど見えない“忍者”らしい格好です。物語が進むにつれ、左目の秘密が判明するため、目から上部は披露されましたが、口元は以前謎のまま。ナルトたちが素顔をどうにか暴こうと奮闘するエピソードもあり、読者はその度に期待しましたが、結局、素顔が披露されることはありませんでした。
しかし、「本編終了後に素顔が公開される」というまさかの展開が待っていました!それは連載完結記念の2015年に開催された『NARUTO展』の入場者特典コミック内でした。実に連載開始から16年を経て、待望の公開となったのです。さらに、『NARUTO疾風伝』の第689話「特別任務」は、そのエピソードがアニメ化されています。肝心の素顔ですが……やっぱりイケメン。予想外だったのは口元にホクロがあったこと。これにはファンたちも悶絶でした。しかし、長年ミステリアスなキャラクターとして人気を誇っていたことから、「最後まで隠して欲しかった」という声もあります。分からなくもない意見ですが、スッキリしたファンも多かったようです。
●『銀魂』-服部全蔵
「ジャンプ」の人気作品『銀魂』にも目隠しキャラが登場しています。時代劇コメディの同作では、廃刀令により失業した忍者・服部全蔵がそうです。現在は雇われ忍者・宅配ピザの配達などを仕事にしている彼ですが、伸びきった茶色の前髪で目が隠れています。登場回数は決して多くはないものの、ワイルドに蓄えたあごひげやアニメ版声優を故・藤原啓治氏が務めていたことから「イケメンでは?」と期待され、人気が高いキャラクターでした。
重度の痔持ちでもあり、ギャグシーンでの活躍が目立ちましたが、「将軍暗殺編」で初めて目元が明かされると、透き通った瞳のとりこになる人が続出。「やっぱりイケメン!」「イケメンすぎてこっちが痔になる」という愛されぶりでした。
●『るろうに剣心』-外印
ここまで美形ばかりをご紹介してきましたが、もちろん“期待外れ”というキャラクーも存在しています。その最たる例が『るろうに剣心』に登場した「外印(げいん)」というキャラクター。人間の死体から人形を作る「人形師」の末裔で、主人公・緋村剣心に恨みはないものの、己の技術を高めるために戦う、というなんとも男気あふれる存在です。しかも戦闘力もあり、ユーモアある喋りを披露し、おまけになかなかの策士ですが、ドクロの仮面に素顔を隠しています。
こうなればもちろん気になる素顔ですが、仮面に下に現れたのは期待したイケメンとはほど遠い“おじいさん”……。そして、素顔状態では喋り方も小物感がにじみ出るなど、残念なキャラクターとして伝説化してしまいました。これには一部のファンから猛抗議も出たそう……。その影響なのかは分かりませんが、正体がおじいさんなのはオリジナル版のみ。その後に出版された完全版ではイケメンとして描き直されています。ちなみに実写映画版にも外印は登場しており、こちらは綾野剛さんが演じています。
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今回ご紹介したのはあくまで一部です。古くは『機動戦士ガンダム』のシャア・アズナブルや『ルパン三世』の次元大介から続いている “目隠し”キャラですが、今後注目なのは人気マンガ『炎炎ノ消防隊』に登場する女性キャラ「ハウメア」。自由奔放で癖強めの性格と、王冠のような装飾品で目元を隠すという新手の手法が面白いキャラクターです。今後、素顔を拝める日は来るのでしょうか。
(椎名治仁)