少年役で活躍する声優・三瓶由布子 意外な「かわいい変身ヒロイン」を演じた経緯とは?
2月28日は声優・三瓶由布子さんのお誕生日。女性声優でありながら、多くのアニメ作品で主人公の男性役を務めている三瓶由布子さんですが、代表作のなかには、誰もが認めるかわいい変身ヒロインもありました。
声優・三瓶由布子 ハスキーボイスで主演の座を次々に射止める「天賦の才」

2月28日は声優の三瓶由布子(さんぺい・ゆうこ)さんのお誕生日です。おめでとうございます。
三瓶さんといえば、ハスキーな声質で少年役が多い声優ですが、これまでの経歴を思い出しながら演じてきたキャラたちを振り返ってみましょう。
三瓶さんは小学5年生の時に劇団に入り、当初は舞台俳優としての道を歩んでいたそうです。その後、事務所の方針でアニメ声優としてオーディションを受けるようになり、『だぁ!だぁ!だぁ!』(2000年)の西遠寺彷徨役でデビューしました。この時、キャラと同じ中学2年生だったといいますから、そのデビューの早さに驚きです。
この時、共演した名塚佳織さんとは同学年。ふたりはとても仲が良かっただけでなく、後に初めての主演作品となった『交響詩篇エウレカセブン』(2005年)でも、三瓶さんが主人公のレントン・サーストン役、名塚さんがヒロインのエウレカ役でペアだったという不思議な縁があります。
三瓶さんはこのようにデビュー時から少年役のレギュラーで、多くの人の目に留まるほどの実力の持ち主だったわけですが、それは持っている才能の一端でした。なぜなら同じ少年役と言っても、さまざまな性格の少年キャラを演じているからです。
この時期でいえば、熱血系の荒っぽいタイプは「ギャラクシーエンジェル」シリーズ(2002年~)のココモ・ペイロー、つかみどころのないふんわり系『家庭教師ヒットマンREBORN!』(2006年~)のフゥ太、いたずらっ子である『ヤッターマン』(2008年)のドクボン、裏表が極端な悪役だった『鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST』(2009年)のセリム・ブラッドレイことプライドなど、さまざまなタイプの少年役を演じていました。
同じ少年役でも抜群の演技力で声のトーンも役柄によって変えているなど、その実力を存分に発揮しています。まさしく「天賦の才」ですね。
しかし、魅力的なハスキーボイスが少年役にピッタリの三瓶さんですが、声優になるまでは自分の声にコンプレックスを抱いていたようです。歌ではかならずアルト担当になり、ソプラノを歌う人がうらやましかったと聞きました。才能というものは時にはいいことばかりではないということですね。
このように少年役の若手声優として着実にキャリアを積んでいた三瓶さん。そんな時、三瓶さんの新しい魅力を引き出すキャラと出会うことになりました。それが『Yes!プリキュア5』(2007年)の夢原のぞみ/キュアドリームです。