『ダイパ』に少しオカルト要素? 公式が注意喚起した「なぞのばしょ」とは…
2021年2月27日、ファン待望の「ダイパリメイク」が発表されました。SNSには喜びの声に混じり「なぞのばしょ」や「もりのようかん」など、当時プレイヤーの間で流行していたバグ技やうわさなどを懐かしむ投稿も相次ぎました。ニンテンドーDS用ソフト『ポケットモンスター ダイヤモンド・パール』のミステリアスな魅力に迫ります。
「もりのようかん」に「なぞの場所」、ウワサがウワサを呼んだ『ダイパ』
2021年2月27日(土)、ファンの悲願であったニンテンドーDS用ソフト『ポケットモンスター ダイヤモンド・パール』(以下、ダイパ)のリメイク版、Nintendo Switch用ソフト『ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』が2021年冬に発売されることが決定しました。
発表直後より「ダイパリメイク」でSNSが大盛り上がりしたことは言うまでもありません。また、思い出を語る投稿のなかに「もりのようかん」や「なぞのばしょ」といったワードが飛び交っていたことも注目点です。
『ダイパ』は、うわさがうわさを呼ぶ、少し”オカルトにも思える魅力”を携えているタイトルとも言えるのではないでしょうか。
たとえば、うっそうと木々が茂る「ハクタイのもり」のなかにたたずむ「もりのようかん」は、人を驚かせることが大好きな「プラズマポケモン」、「ロトム」がシリーズで初登場するエリア。
家電に潜り込む特徴を持つ「ロトム」はさびれた洋館のテレビに忍び込み、プレイヤーを待ち受けているのですが……。
この館には”喋りかけることのできない”おじいさんと女の子が画面を見切れるギミックが用意されており、シリーズ屈指のホラースポットとしても有名です。
また、四天王の部屋の入り口から「なみのり」を使って壁をすり抜けるバグ技(裏技)を用いて、本来行くことのできない真っ暗な場所に表示されるエリア名こそ「なぞのばしょ」です。
用意されたマップ外にもかかわらず「なぞのばしょ」と表示されるワクワク感と、このスペースを通り抜けることで、非正規に幻のポケモン「ダークライ」と「シェイミ」をゲットできてしまうことから、このバグ技はインターネットを通じ、瞬く間に全国に伝播するのですが……。
うわさはどんどん誇張され、通常プレイに戻れなくなった多くのプレイヤーがデータを消す事件も起こりました。事態を危惧した公式は一連の操作に対し、注意喚起をした歴史も持ちます。
特に、悪夢を見せる「ダークライ」は、劇場版の特典として配布されたほか、後に発売されるニンテンドーDS用ソフト『プラチナ』において、特別なアイテムを用いた主人公が”夢のなかで捕まえる”特殊な入手方法も話題を呼びました。
ファンの間では「『ブラック2・ホワイト2』に登場する幽霊の女の子と関係がある」、とも言われており、そのホラーな魅力がさまざまなうわさや都市伝説を生みだしてきました。
「ダイパリメイク」に向けられた目線は、新説や新解釈?
対象は「もりのようかん」、「なぞのしょ」に限った話ではありません。
『ダイパ』は、はこれまでのシリーズよりも物語のスケールが大きいことも特徴。パッケージにも用いられている「ディアルガ」は時間、「パルキア」は空間を司り、幻のポケモン「アルセウス」に至っては、宇宙を創造した神とも言われています。
舞台となる「シンオウ地方」に伝わる神話と、これまでのシリーズとの世界の間の矛盾点を発見し、タイトルそのものの位置付けを議論の対象とする熱狂的なファンも多くいるのです。
こう振り返ると、たとえば、初代であるゲームボーイ用ソフト『ポケットモンスター 赤・緑』のバグ技がゲームの面白さの一側面としてとらえられていたように、『ダイパ』は真偽不明なうわさや都市伝説もゲームの魅力を底上げしていた……と、考えることもできるのではないでしょうか。
リメイク版に向けられた期待は”懐かしさ”のみだけではありません。それこそ” 時空を超えて”明かされる、当時飛び交ったうわさの真相が明かされることや新説にも向けられている、と考えられそうです。
(ふみくん)