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TVアニメ『サイボーグ009』第2作は、時代の才能が結集した「宝石箱」だった

1979年3月6日はTVアニメ『サイボーグ009』(第2作)の放送が開始された日です。故・石ノ森章太郎氏の原作を元に制作された本作は、後に『装甲騎兵ボトムズ』を手掛けた高橋良輔氏が監督を務めています。見どころの多い本作ですが、特に故・成田賢氏とこおろぎ’73が歌い上げたオープニングテーマ『誰がために』が強い印象を残しました。

「吹きすさぶ風が よく似合う」…忘れられない主題歌

『サイボーグ009』は、9人の仲間の多彩さも魅力のひとつだった。画像は「サイボーグ009 1979 DVD-COLLECTION Vol.1」(東映)
『サイボーグ009』は、9人の仲間の多彩さも魅力のひとつだった。画像は「サイボーグ009 1979 DVD-COLLECTION Vol.1」(東映)

 筆者が子供のころは、アニメのオープニングテーマを聞くために放送開始前からTVの前に陣取っていることがよくありました。1979年に放送が開始されたTVアニメ『サイボーグ009』(第2作)は、その代表格と言える作品です。

 この曲を歌い上げていたのは、コマーシャルソングを多く手掛けていた故・成田賢氏と、TVアニメ『ドカベン』のオープニングテーマを担当していたコーラスユニットのこおろぎ ’73という組み合わせでした。成田氏は翌年に放送された『電子戦隊デンジマン』のオープニング『ああデンジマン』とエンディングの『デンジマンに任せろ!』でも非常に強い印象を残しており、当時は子供だった方々の心にその歌声は刻み込まれています。残念ながら2018年に肺炎で亡くなられたのが非常に惜しまれる方でした。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

 また、オープニングのアニメーションを担当しているのが、独特な演出・作画スタイルで一時代を築き上げたアニメーターの故・金田伊功氏です。このときの金田氏の演出は、冒頭の回転するカラフルな光に始まって、そこから009のアップを背景として使ってから涙を流すシーンへと移行するなど斬新さに満ちあふれ、若き日の金田氏の才気とエネルギーが生み出した時代を超えた傑作だと言えるでしょう。

 さて、1979年版の『サイボーグ009』ですが、この作品は1968年に放送されたモノクロ版に続く2回目のアニメ化にあたります。このときのアニメ化に尽力したのが、後に『太陽戦隊サンバルカン』から『超力戦隊オーレンジャー』まで15作連続でスーパー戦隊のプロデュースを手掛けた東宝の名プロデューサー、鈴木武幸氏です。

 鈴木氏は1970年代半ばから後半にかけて『がんばれ!!ロボコン』『アクマイザー3』『超神ビビューン』など、石ノ森章太郎氏原作(当時は石森章太郎名義)の特撮作品を手掛けており、その縁で石ノ森氏が原作を描いた『009』のアニメ化を打診、実現にこぎつけたのです。

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