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単行本の“おまけ”が最高な作品3選 原作マンガが買いたくなる!

単行本の楽しみといえば“おまけ”ですね。空きページのイラスト、あとがき、カバーをめくったら意外なところにマンガが隠れているなど……そんな単行本の“おまけ”が充実しているマンガ作品を紹介します。

「このマンガのおまけがすごい!」読者をとことん楽しませる「おまけページ」の魅力

 マンガの単行本の醍醐味が“おまけ”です。カバー袖の作者コメントに始まり、目次や前巻までのあらすじ、キャラクター相関図、空きページでのイラストやちょっとした制作の裏側、設定資料……そして巻末に控えし読者投稿コーナーや作者の近況マンガ、全くもってたまりません。またふと何かの拍子にカバーが外れ、そこにイラストやマンガが隠れているのを発見したときなどは小躍りしたくなります。

 ということで本稿は「このマンガのおまけがすごい!」と題し、単行本のおまけ要素の評価が高い作品をご紹介。連載派だった方、原作未読だった方が、少しでも単行本に手を伸ばしたくなったら幸いです。

●作者が一番おまけを楽しみにしていた!『鋼の錬金術師』

カバー下のネタバレ注意! 著:荒川弘『鋼の錬金術師』第1巻(スクウェア・エニックス)
カバー下のネタバレ注意! 著:荒川弘『鋼の錬金術師』第1巻(スクウェア・エニックス)

 21世紀以降のマンガで少年少女たちに“おまけ”の楽しみを教えてくれた作品のひとつが『鋼の錬金術師(以下、ハガレン)』(原作:荒川弘)と言えるでしょう。本作の累計発行部数は5000万部超え、スクウェア・エニックスが発行したマンガでは最多の部数を誇っています。生命倫理への批評性を併せ持ったバトルファンタジー作品としてこれまでにアニメ化、実写化と全世代的な人気を獲得している『ハガレン』ですが、単行本のおまけが充実していることでも有名です。

 巻末に収録されている4コママンガは、物語がシリアスな展開を見せれば見せるほど緩衝材的な役割を果たしてくれています。またカバーを外した背表紙にはその巻で逝ってしまったキャラクターたちの昇天中の様子がコミカルに描かれており、読者の哀しみをいくばくか癒やしてくれる仕様となっています。(それゆえいきなり外すとネタバレになってしまうのでご注意ください)。

 なお作者の荒川弘先生曰く「おまけページを描けるのが楽しみでしょうがない」とのこと。“おまけ”であっても本編同様の渾身ぶりなのです。

●文学シーンにも多大なる影響!『ちびまる子ちゃん』のおまけページ

「さくらももこ」誕生のエッセイも 著:さくらももこ『ちびまる子ちゃん』第1巻(集英社)
「さくらももこ」誕生のエッセイも 著:さくらももこ『ちびまる子ちゃん』第1巻(集英社)

 『ちびまる子ちゃん』(原作:さくらももこ)もまた単行本を手元に置いておきたい作品のひとつです。単行本における(本編を別とした)魅力はなんといっても “直筆エッセイ”と「ほのぼの劇場」でしょう。“直筆エッセイ”は空きページは近況や幼少期の想い出をつづったもの。高校時代にはすでに“現代の清少納言”と評された作者の文才を活きた筆使いで楽しめます。「100円おばさん」「べんじょ入道」などのエピソードはどれも傑作ぞろい。

 また巻末に収録されている「ほのぼの劇場」シリーズは「まる子」時代から離れ、第二次性徴への戸惑いや、デビュー前夜の出来事、父母のなれそめなど、「さくらももこ」が誕生するまでを描いた珠玉のエッセイマンガとなっています。読み返しすぎて、カバーが破れピンク色の表紙がむき出しになってしまった人も多いのではないでしょうか。

●おまけ要素全部のせでは…『さよなら絶望先生』

単行本が単行本である意義 著:久米田康治『さよなら絶望先生』(講談社)
単行本が単行本である意義 著:久米田康治『さよなら絶望先生』(講談社)

 冒頭に挙げたおまけ要素を全て網羅しているのではと思えるのが『さよなら絶望先生』(原作:久米田康治)です。カバー袖の「前巻までのあらすじ」からいきりボケ倒していますし、各話の間には必ずと言っていいほど後日談的おまけマンガが挿入され、また読者からのイラスト投稿コーナー、さらに「紙ブログ」と題された怨嗟に満ちた文章群も読み応え抜群です。さらにカバーを外せば「開けないでよ」と小森霧に注意されてしまいます。これだけでも十分すぎるのに「アニメ誌にスルーされたから自分で作ったそれっぽい特集コーナー」など毎度のごとく特別企画が用意されており、さらにさらに表紙は和紙のような手触りを再現……「単行本」として揺るぎない完成度を誇っています。

 他にも『魔法陣グルグル』(くどい顔の猫のエピソード)や余白全てがギャグで埋め尽くされているような『ギャグマンガ日和』、あるいは『DEATH NOTE』など本編では描かれなかった設定が記載されているもの、はたまた長期休載作品で大幅な加筆修正がなされたものなど、“おまけ要素”は作品によっても千差万別です。皆さんもお気に入りのマンガのカバーをそっと外してみてはいかがでしょうか。

(片野)

【画像】単行本の「おまけ」が本誌の表紙になるほど超人気!(6枚)

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