アニメ放送が待たれる『チェンソーマン』 原作何巻までが映像化される?
2021年3月4日に最新の単行本第11巻が発売された『チェンソーマン』。ここでマンガの第一部が完結したこともあって、今後放送されるTVアニメシリーズへの期待は日に日に高まるばかり。この『チェンソーマン』がアニメ版ではどこまで描かれるのか、シリーズの見どころとともに考えてみたいと思います。
悪魔的に強くなっていく主人公・デンジ!
2021年3月4日に最新の単行本第11巻が発売された『チェンソーマン』。ここでマンガの第一部が完結したこともあって、今後放送されるTVアニメシリーズへの期待は日に日に高まるばかり。先が全く読めないカオスさが魅力の作品ですが……アニメではどのエピソードまでが描かれるのでしょうか?
※この記事では、各エピソードの核心についての記載があります。原作マンガを未読の方はご注意ください。
●有力視される「サムライソード編」!
『チェンソーマン』は主人公の少年・デンジが、悪魔を退治するデビルハンターとして生きていく物語です。その魅力は何と言っても激しすぎる戦闘シーン。己の体をチェンソーと化し、敵を斬りまくるさまは、アニメではかなりの迫力になりそうです。
そのエピソードで外せないのが強敵・サムライソードとの戦いです。コウモリの悪魔や永遠の悪魔との戦いを通してメキメキと強さを手に入れるデンジでしたが、サムライソードとの戦いでは全く歯が立たず、相手に居合抜きのような技で体を真っ二つに斬られてしまいます。その後、デンジはリベンジを果たすため最強のデビルハンター・岸辺から地獄の特訓を受けることに。ここで頭を使った戦い方を覚えたデンジはサムライソードのとの再戦で見事に相手の虚をつくことに成功します。主人公が修行を通して強くなり、強敵に打ち勝つエピソードはアニメシリーズで最後に持ってきてもおかしくありません。
●本命は「レゼ編」!?
もうひとつのエピソード候補が「サムライソード編」のあとの「レゼ編」です。レゼは、見た目はかわいらしく明るい性格の少女で、デンジともすぐに仲良くなるのですが、その正体は爆弾の力を使ってデンジの心臓を狙う刺客。レゼの強力な爆弾攻撃に苦戦するデンジでしたが、戦いの中で自分の能力を活かすことに成功。自分とレゼをチェーンで巻き付けた状態で爆発できない海の中に飛び込み相手の力を無力化。しかも相手を殺すことなく治療までして和解を提案。デンジが肉体的だけでなく、精神的な成長も見せたこのエピソードはアニメシリーズの締めとしては最高と言えます。
ちなみにマンガで言うと、サムライソード編が5巻途中まで。レゼ編が6巻までと、巻数的にもちょうど良いです。
●11巻分すべてやる可能性も?
大方の予想を裏切るぶっ飛び展開の可能性も捨てきれません。というのも、アニメ化決定に際し、作者の藤本タツキ先生のコメントがコチラ……「ドロヘドロと呪術廻戦のパクりみたいなチェンソーマンをドロヘドロと呪術廻戦のアニメ制作会社がやってくれるんですか!? そりゃもう何も言う事ないじゃないですか!! どうかよろしくお願いします!!」。作者コメントがこんなにぶっ飛んでいるはアニメなかなかありません。
デンジの恋愛成長物語として見た場合は…
借金返済の極貧生活を送っていたときのデンジは“普通”の生活が夢でした。しかし公安のマキマに出会いスカウトされてからは、その夢に恋愛的な願望が加わっていきます。その視点で話の流れを考えてみます。
●「胸ぇ揉んでみてえ」編
まずデンジが抱いた夢は女性の「胸ぇ揉んでみてえ」。そんななかバディとなった魔人・パワーから「悪魔にとらわれた猫のニャーコを救ってくれたら胸を揉んでもいい」と条件を出されます。そして、コウモリの悪魔やヒルの悪魔と戦い見事勝利。条件をクリアします。
●「チューしたい」編
パワーの胸を揉む夢を達成したデンジですが、意外にもその感想は「こんなモン……?」。少し落ち込むデンジでしたが、その後、マキマの命令で向かった悪魔駆除で同行した先輩・姫野に「デンジ君が悪魔を倒したら……ベロ入れたキッスしてあげる」と言われ復活。敵の永遠の悪魔はかなりの強敵でしたが、3日以上の死闘の末、見事に勝利、条件を達成します。
●「ドキドキデート」編
ファーストキスが嘔吐物まみれというハプニングがあったものの、見事、姫野とのベロチューの夢を達成できたデンジ。さらにマキマとはファースト間接キスも経験し、その先の夢は大きく膨らみます。が一方で、仲間が死んでもあまり悲しんでいない自分に気付き「自分に心はあるのか?」という疑問も抱くようになります。そんななか、マキマと行った映画デートの帰り道、マキマに抱きつかれてドキドキする自分に、心の存在を自覚するのでした。
●「プラトニック・ラブ」編
自分にちゃんと心があることを知って安心したデンジが、次に出会ったのが、コーヒー店で働くレゼという少女。レゼからの適度なボディタッチとフレンドリーな会話でどんどん魅力にハマっていきます。ところがレゼの正体は、デンジの心臓を狙う刺客だったことが判明し戦うことに。ただ、それでもレゼへの想いは消えず、戦いの後、デンジはレゼに「まだ好き」と告白。「一緒に逃げよう」という提案までします。この恋は悲しくも実りませんでしたが、デンジにとっては初めてのちゃんとした恋と言える名エピソードでした。
……というようにデンジの「恋」の成長で見ると、「レゼ編」まで描いてほしい気がします。アニメ『チェンソーマン』、今後の情報に注目です。
(吉原あさお)