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心配になる、パロディてんこ盛り回3選 『鬼滅の刃』のオマージュも!

元ネタを知っていると、ついニヤリとしてしまう「パロディ」。さまざまなアニメで用いられる表現ですが、なかにはパロディの度がすぎて先方に怒られたり、視聴者の間で話題になったりしたものも。もはや「パロディが本編」というほどの回もあり、元ネタが探しきれないこともあります。この記事では、パロディがてんこ盛りの回を3作品からご紹介します。

やりすぎ! パロディの連続で視聴者も騒然

 名作を模した「パロディ」表現は、さまざまなアニメに用いられています。作品の中に少しだけ織り交ぜられることもあれば、作品全体にパロディがちりばめられていることも。何気なく見ていたアニメでもパロディの元ネタがわかると、少しうれしくなったりしますよね。この記事では、そんなパロディがたくさん盛り込まれた「パロディ回」を、3作品からご紹介します。SNSでも「ネタを拾い切れない」「酷いな……(褒め言葉)」と評判です。

●『ポプテピピック』第1話「出会い」

「クソアニメ」が褒め言葉『ポプテピピック』 (C)大川ぶくぶ/竹書房・キングレコード
「クソアニメ」が褒め言葉『ポプテピピック』 (C)大川ぶくぶ/竹書房・キングレコード

『ポプテピピック』は同名の4コママンガ(著:大川ぶくぶ/竹書房)を原作としたアニメです。原作がもともとパロディの多い作風だったことから、本作では責任の所在を明らかにするため、あえてキングレコードが単独製作を行いました。2018年度の第十三回声優アワードでは、「作品として声優の魅力を最大限に発揮した作品」として「シナジー賞」を受賞しています。

 至って普通の高校生、平大地(たいら・だいち/CV:山下誠一郎)は、両親の海外出張に「思いっきり羽のばしてやるぜ!」と胸を弾ませていました。母に「あんまり”そそぐちゃん”に迷惑かけちゃだめよ?」と言われた大地ですが、”そそぐ”という人物に心当たりはなく――? 「学園アイドルもの」風のオープニングテーマが流れ、『星色ガールドロップ』の第1星(第1話)「君だけに教えるよ!」が始まるかと思いきや、ポプ子(CV:江原正士)が「教えねえよお~!」と登場。『ポプテピピック』本編は、ここから始まるのでした。

 第1話の冒頭からフェイクアニメ(『星色ガールドロップ』)を流し、何ごともなかったかのように始まる『ポプテピピック』。第1話は、『けものフレンズ』や『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』などアニメのパロディはもちろん、フリー百科事典「Wikipedia」や映画『君の名は。』、スーパーファミコンゲーム『クロノトリガー』など、さまざまな媒体のパロディを連発。「遅刻遅刻~!」とパンをくわえて家を飛び出したり、設定が「14歳の中学2年生」だったりと、「古めのアニメあるある」も再現されています。

 また、主人公のポプ子とピピ美(CV:大塚芳忠)は、毎話の前後半で声優が変わります。中村悠一&杉田智和の『銀魂』ペアや、下野紘&梶裕貴の『進撃の巨人』ペアなど、キャスティングでもパロディを披露。元ネタの作品が公式Twitterで本作に言及するなど、多数行われたパロディも好意的に受け入れられました。この作品は、「YouTube(「KING AMUSEMENT CREATIVE」公式チャンネル)」「ニコニコチャンネル(ポプテピピック)」「dアニメストア」などで見ることができます。

●『銀魂』第50話「節目節目に気合を入れ直せ」

おふざけが絶好調『銀魂』 画像は原作マンガ 著:空知英秋『銀魂』電子版第77巻(集英社)
おふざけが絶好調『銀魂』 画像は原作マンガ 著:空知英秋『銀魂』電子版第77巻(集英社)

『銀魂』は同名マンガ(著:空知英秋/集英社)を原作としたアニメです。アニメ化にあたり、オリジナル要素としてのパロディネタが積極的に取り入れられました。その過激なパロディネタが災いしたのか、放送休止や一部黒塗りになった回まであります。そんななかで第50話は、さまざまな大御所アニメを大胆にパロディした回です。

『銀魂』の2年目突入をしみじみと(?)振り返る万事屋(よろずや)の一行。しかし、坂田銀時(さかた・ぎんとき/CV:杉田智和)は「2年目突入の前にやることがある」と言います。それは番組への「テコ入れ」。これからの『銀魂』を盛り上げるために、タイトルの変更、主人公の変更などさまざまな案を出し合います。しかしなかなか良い案は出ず、万事屋にやってきた猿飛あやめ(さるとび・あやめ/CV:小林ゆう)や志村妙(しむら・たえ/CV:雪野五月)たちも話し合いに加わって――?

 新タイトルを考えるにあたり「G」「V」「∀」と「ガンダム」シリーズのような案を出したり、お登勢(おとせ/CV:くじら)とキャサリン(CV:杉本ゆう)が『ふたりはプリキュア Max Heart』ならぬ『ふたりはタマキュア Silver Soul』を名乗ったり……。そのうえ、お妙が「卍解!」「ゴムゴム!」「波ーっ!」とジャンプの名作の必殺技を連発し、「つかめ! ドラゴンブリーピース」と、元ネタバレバレの新番組を提案。最後には、いつもしゃべらないエリザベスの口から監督と思われる男性の目がのぞき、「来週からちゃんとやりますから。ほんとすいません」と謝罪。ツッコミが追いつかないほど、最後までパロディだらけの回となっています。あまりの悪ふざけっぷりに、「製作元のアニメ制作会社サンライズから怒られた」といううわさがあるほどです。他にも数えきれないほどのパロディが入っているので、ぜひ一度ご覧ください。この作品は、「dアニメストア」「Netflix」「U-NEXT」などで見ることができます。

●『おそ松さん(3期)』第1話「降板」

3期もやってくれた! アニメ『おそ松さん』メインビジュアル (C)赤塚不二夫/おそ松さん製作委員会
3期もやってくれた! アニメ『おそ松さん』メインビジュアル (C)赤塚不二夫/おそ松さん製作委員会

『おそ松さん(3期)』は、マンガ『おそ松くん』(原作・赤塚不二夫・フジオ・プロ/小学館)を原作としたアニメです。『銀魂』の藤田陽一氏が監督を担当しており、1期の第1話はパロディを盛り込みすぎたためか、各種配信サービスでも配信中止となっています。そんな本作の3期は、第1話でまたもやパロディネタが詰め込まれました。

 第3期の『おそ松さん』は、主人公の6つ子がさわやかな新・6つ子に交代していました。本物の6つ子には何も知らされないまま、無害で誰も傷つけない、とても優良な作品として放送は開始。これを知ったおそ松(CV:櫻井孝宏)は、急いでコンビニにいる兄弟たちに報告します。「将来に希望が持てない」とイートインコーナーでふさぎこんでいた兄弟たちは、「俺たちニートは家を追い出されたら生きていけないし…」と、新6つ子を手にかけようとしますが――?

 アニメ制作委員会として、『新世紀エヴァンゲリオン』の「人類補完委員会」を思わせる描写が出てきたり、6つ子の声優陣がキャラクターとして出てきたりと、序盤からディープなパロディネタが炸裂。一松と福山潤さん、十四松と小野大輔さんなど、声優本人とその演じるキャラの掛け合いも見られました。また、映画『シン・ゴジラ』ならぬ『シン おそ松さん』の舞台発表を邪魔しようと、一松が「壱ノ型! にゃんこ斬り!」と某大ヒットアニメの水属性の技を繰り出します。新6つ子のおそ松役は花江夏樹さんで、この回の放送も『劇場版「鬼滅の刃」 無限列車編』の公開開始直前。さまざまな方面からの『鬼滅の刃』パロディが組み込まれていました。なお、花江さんの新おそ松と『鬼滅の刃』パロディは第24話にも登場するので、気になる方はぜひそちらもご覧ください。この作品は、「dアニメストア」「Amazonプライム・ビデオ」「Netflix」などで見ることができます。

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 息つく暇もない「パロディてんこ盛り回」は、物語の進行を楽しむのはもちろん、放送後に元ネタを検索するのも楽しみのひとつ。そして、スタッフ陣の知識とアイデア、クレームを恐れない心意気にも敬意を感じます。今回ご紹介した回はいずれもパロディが多く、やむを得ず厳選したネタのみのご紹介となっています。興味を持たれた方は、ぜひ実際にご確認ください。

※配信状況は記事掲載時点のものです。

(新美友那)

【画像】『エヴァ』パロに果敢に挑んだアニメ(5枚)

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