『ガンダムW』は女性に”キャラが“人気だったという誤解 男性も魅了した要素とは
高い人気を誇るMSとオープニング曲の数々

ガンプラといえば、『W』に登場するMS(モビルスーツ)の人気もシリーズのなかで高い部類だと思います。ただ、メインであるガンダムなどに比べると、量産型MSは本編ではやられメカ的な扱いだったため、当時のラインナップに偏りが出たことは否めません。
しかし、最近のガンプラでのラインナップを見ると、量産型MSにも力を入れていることがよく分かります。ガンダムに至ってはバリエーション機体のようにEW(エンドレスワルツ)版として、本来はOVA(オリジナル・ビデオ・アニメーション)に登場していないガンダムも続々とラインナップしました。ある意味、宇宙世紀における「MSV」に近い広がりです。
また、当時『W』のプラモが一定の人気だったことがわかるのは、ガンプラ主導で動いていた企画『新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT』があったことからも理解できるでしょう。
そういえば、『W』がきっかけでガンプラに興味を持ちだした女性が増えたこともありました。当時、筆者も何人かの女性にガンプラの作り方の相談を受けたことがあります。このことはメーカーも気付いていたようで、後に女性向けだったのか『W』ではキャラクターフィギュア付きのガンプラが販売されたことがありました。初期のガンプラであった「このキットには〇○○はついていません」とは真逆ですね(笑)。
このように『W』は女性向けでキャラだけ人気があったわけでなく、ドラマやメカにも高い人気があり、熱心なファンがいます。前述したOVAの『新機動戦記ガンダムW Endless Waltz』も、本作の人気の高さを証明する作品でした。なぜなら「ガンダム」シリーズ初めてのテレビシリーズ直接の続編だからです。当時としては異例のことでした。
そして、特筆するべきジャンルがもうひとつ。それは音楽です。
オープニングを担当したTWO-MIXは『W』の世界観とは切っても切れないほどの印象がありました。テレビ版だけでなくOVA、劇場版も楽曲を提供しています。『W』世界を構成する要素のひとつと言っても過言ではありません。
BGMもドラマチックな世界観を思い起こす印象的なものが多く、報道番組などでよく使われている印象があります。
以上の理由から『W』は男女問わず人気の高い作品だと思います。
とはいえ、販売実績だけ比較すると女性向けの書籍が圧倒的に好調なセールスを記録していたから、男性ファンの陰が薄かったことは否めません。それでも、思い込みで作品を評価したくはないですね。
(加々美利治)


