ガンダム史上屈指の、「イライラさせる」キャラ3選。なぜだか記憶に残る…?
きっかけは自分なのに、怒りを爆発…!
ハサウェイはクェスを取り戻したいという思いから、無許可でMSに乗り込み出撃します。戦場でクェスが乗り込むαアジールと出会ったハサウェイは、超接近して説得。そこに連邦軍のリ・ガズィが到着。危険を感じたリ・ガズィはハサウェイを守るためグレネードを発射。これがαアジールに直撃し、クェスは死亡しました。
これに発狂したハサウェイはビームライフルを乱射し味方機であるリ・ガズィを撃墜してしまいました。彼の理不尽な行動が招いた悲劇は『逆襲のシャア』のクライマックスへとつながっていくのですが、この一連の出来事は、小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』では、内容が異なります。
●セシリー・フェアチャイルド/『機動戦士ガンダムF91』
『ガンダム』シリーズでも屈指の美貌をもつセシリーは、クロスボーン・バンガード(以後CV)という組織にさらわれてしまいますが、その理由は、CVを創設したロナ家の一族の娘であったため。ロナ家当主であり祖父の説得に悩みながらも応じ、CVに手を貸すことにしたセシリーですが、元々は庶民的なパン屋の娘だったにもかかわらず、貴族ロナ家の一員となり名をベラ・ロナと改めると、育ての親を罵ったり、言葉使いや態度がちょっと偉そうになったりします。
その後、パイロットとして専用機・ビギナ・ギナをあてがわれますが、戦闘の中で主人公のシーブックと出会うとあっさり投降。名前もセシリーに戻しました。「そもそもシーブックが死んだと思ったからCV側についた」と告白しますが、それにしても、モビルスーツごと一族を裏切る理由としては希薄な言い分です。意識が高い貴族を気取ったり、出戻ってシーブックに恋人面したりと、周囲を振り回すモテる女ぶりにイライラした観客も少なくなかったでしょう。
しかしながら、彼らが登場した『ガンダム0083』『逆襲のシャア』『F91』はいずれも、洗練されたメカ描写や、明確な目的をもった敵側のドラマなども魅力的で、高く評価されています。あたかもノイズを撒き散らすようなイライラキャラの存在ですが、彼ら・彼女らがストーリー上重要な役割を果たし、多くの観客の記憶に残っているのも事実です。
(南城与右衛門)