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リメイク決定の『仮面ライダーBLACK』、注目したい「シャドームーン」との対決

テレビ画面に反応した、今や幻の変身ベルト

『仮面ライダーBLACK』を象徴するライバル、シャドームーンは銀色の身体が特徴。画像は「S.H.フィギュアーツ 仮面ライダーBLACK RX シャドームーン 塗装済み可動フィギュア」(BANDAI SPIRITS)
『仮面ライダーBLACK』を象徴するライバル、シャドームーンは銀色の身体が特徴。画像は「S.H.フィギュアーツ 仮面ライダーBLACK RX シャドームーン 塗装済み可動フィギュア」(BANDAI SPIRITS)

 全51話が放映された『仮面ライダーBLACK』のベースとなる第1話の演出を務めたのは、元東映の小林義明監督です。『宇宙刑事ギャバン』(テレビ朝日系)などのメタルヒーローものをヒットさせ、大人向けの刑事ドラマ『Gメン’75』(TBS系)の渋いオープニングタイトルの演出を手掛けたことでも知られています。

 親友同士が敵味方に分かれる『仮面ライダーBLACK』もハードタッチに描き、ライダーシリーズにシリアスさをもたらしました。続編『仮面ライダーBLACK RX』の第1話も、小林監督が担当しています。

 当時の視聴者は、番組放映時に発売された「仮面ライダーBLACKテレビパワーDX変身ベルト」も記憶に残っているのではないでしょうか。この変身ベルトは仮面ライダーBLACKの変身シーンや必殺技を炸裂させる瞬間、テレビ画面に反応して自動的に動き始めるという、優れもののアイデア商品でした。

 仮面ライダーBLACKの変身シーンや必殺技を決めるシーンでは画面がまぶしく光り、変身ベルトは画面の点滅を感知して作動するというシステムでした。1997年に起きた「ポケモンショック」以降、テレビ画面の過剰な点滅は制限されるようになったので、このシステムは使えなくなりました。時代性を感じさせるギミックだったと言えるでしょう。

悪にも正義にもなりうる人間の「二面性」

 リブートされる『仮面ライダーBLACK SUN』を手掛けるのは、1974年生まれの白石和彌監督です。山田孝之主演作『凶悪』(2013年)や綾野剛主演作『日本で一番悪い奴ら』(2016年)などの実録犯罪映画で注目を集め、往年のヤクザ映画を現代によみがえらせた『孤狼の血』(2018年)をスマッシュヒットさせています。人間のダークサイドをたくみに描く、今もっとも勢いのある映画監督です。

「仮面ライダー50年の歴史の重さに押しつぶされないように才能の全てを注ぎ込みます。南光太郎と秋月信彦の二人の悲しみの物語が、日本のヒーロー史に新たな爪痕を残せるように頑張ります」と白石監督はコメントしています。宿命のライバルである仮面ライダーBLACKとシャドームーンとの対決を、白石監督はディープな人間ドラマとして描くことでしょう。

 ボタンひとつの掛け違いで、また置かれた立場の違いによって、人間は悪にも正義にもなってしまうことが『仮面ライダーBLACK 』では描かれました。もともと人間のなかには、悪にも正義にもなりうる要素があるのかもしれません。善と悪、光と影、愛と憎しみ、生と死……、異なるふたつの概念がせめぎ合うことで、人類は歴史を刻んできました。白石監督がライダー史上に残るライバル対決を、現代にどうリブートするのか、期待したいと思います。

(長野辰次)

【画像】TVの変身シーンに反応した、衝撃的な『BLACK』変身ベルト

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