“実は言ってない”有名セリフ5選 「せやかて工藤」は原作で一度も出てこない!
アニメやマンガのセリフがネタとして使われることは多々ありますが……実は原作で登場しないセリフも多数存在。そんな間違ったまま広まってしまったセリフを、誤解の原因とともに5つ紹介していきます。
ネタとしてよく見るけど…実際には言ってない、マンガやアニメのセリフ
ネット上の掲示板やSNSで、アニメやマンガの印象的なセリフがそのまま使われていたり、ネタの構文として使われていたりする場面をたびたび目にします。しかし、そんな有名なセリフのなかには、実は原作で一回も登場しないものも存在しているのです。今回は、そんな間違ったまま広まってしまった「実は原作では言ってないセリフ」を5つピックアップして、誤解の原因とともに紹介していきます。
●服部平次「せやかて工藤」
『名探偵コナン』に登場する大阪の高校生探偵・服部平次が言ったとされているセリフ。ネット上ではネタとしてよく使われていますが、実は、原作のマンガでは一度も口にしていません。「おい工藤」「なぁ工藤」「それより工藤」など、ことあるごとに「工藤」と口にするキャラで、なおかつコテコテの関西弁というイメージから、間違って定着してしまったようです。
しかし2017年には、劇場版『名探偵コナン から紅の恋歌』の公開に向け、公式Twitterアカウントが「せやかて工藤!キャンペーン」を実施。実質的に、まさかの公式認定を受けることとなりました。
ちなみに、ニアピンの「せやけど工藤……」というセリフは原作中に一度だけ登場しています。また、別のよく知られているセリフ「もろたで工藤!!!」も過去に一度だけ発言しています。
●ルフィ「何が嫌いかより何が好きかで自分を語れよ!!!」
インターネット上では、『ONE PIECE』のルフィがこのセリフを叫んでいるコマがよく出回っています。しかし、実はこのセリフ、『ツギハギ漂流作家』という別のマンガの主人公が言っていたものです。主人公の絵柄がルフィと似ており、セリフもルフィにしっくりくるものだったため、コラ画像が作られて広まっていきました。
はじめはコラ画像として認知されていましたが、広まるにつれて誤解をする人も増加し、なんとアクションゲーム『ジェイスターズ ビクトリーバーサス』では、ルフィのセリフとして実際に収録されてしまう事態が発生。パロディとしてやった可能性もありますが……ネット上で騒ぎとなり、のちにこのセリフはアップデートによって削除されました。
●悟空「これはクリリンの分!」
なんとなく『ドラゴンボール』本編で言っていたイメージになっているかもしれませんが、これも実際には登場しないセリフです。この「クリリンの分!」が広まったのは、『M-1グランプリ2004』での、南海キャンディーズの漫才がきっかけと言われています。
悟空が実際に言ったセリフとしては「クリリンのことかーっ!!」や、「こいつは天津飯のうらみだ!!」といったものがあります。また、『北斗の拳』などの作品でも「これは○○の分!!」といったセリフが使われていました。これらのセリフがごっちゃになり、「クリリンの分!」になったと思われます。