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少年少女も困惑? 『ドラクエ』が教えてくれた、えちえちな世界

少年期、プレーすることでたくさんのことを教えてくれた「ドラゴンクエスト」シリーズ。勧善懲悪はもちろん、仲間の大切さやゴールド(お金)のやりくり、そしてもうひとつ重要な学びが「えちえちな世界」でした。今回は、ちょっと大人の扉をこじ開けた「ドラクエ」のエピソードを振り返りたいと思います。

『ドラクエIII』 女戦士にグッときた理由

FC版『ドラクエIII』では「あぶないみずぎ」というアイテムが話題になった。装備後、手前側を向いて歩くとキャラクターがウインクしながら歩いてくれる。画像はスマートフォン版ドラクエIII(スクウェア・エニックス)
FC版『ドラクエIII』では「あぶないみずぎ」というアイテムが話題になった。装備後、手前側を向いて歩くとキャラクターがウインクしながら歩いてくれる。画像はスマートフォン版ドラクエIII(スクウェア・エニックス)

 モンスターを倒したり、謎を解いたりと、たくさんの魅力がある「ドラゴンクエスト」シリーズ。作品のひとつひとつが少年少女の心をつかみましたが、もう一点、ハートを釘付けにしたは、作り手がゲームに忍び込ませた“えちえち要素”です。今回はちょっぴり大人の世界を教えてくれた「ドラクエ」のエピソードを紹介します。

●『ドラクエIII』遊び人より女性戦士のイラストにぽっかぽか

 FC版『ドラクエⅢ』といえば戦士や僧侶など勇者を含め8種類の職業があり、性別も選べます。戦士を仲間にする際、当然強そうなイメージのムキムキな男性戦士を登録したいところですが、パッケージの裏側に描かれた女性戦士のイラストを見た少年時代の私は、感じたことの無いぽかぽかを感じました。

「こんな肌を露わにした戦士がどこにいるか」と思いつつも“一緒に旅をしたい”という隠せない欲求から、女戦士を選択してしまいました。ただ、えちえちに特化するならばバニーガール姿の女遊び人でもいいじゃないか……という問いには、あの「見てちょうだい」と言わんばかりの装いは恥ずかしくて見てられない(想像していられない)わけです。

 一方、戦士は“強さ”を最優先にする職業。きっとあの女性戦士は、強くあるために自らあの鎧(いわゆるビキニアーマー)を選択。”見せつけるための見た目”ではなく、戦士としての向上心から、鎧を軽量化して素早さを補うために、やむにやまれずあんな姿になったのだと思い込んでいました。

 そんな背景を勝手に想像することで、少年プレイヤーの禁忌でもある“えちえちに障る”罪悪感を和らげ、女戦士をパーティーに入れてしまったわけです。FC版といえばドット絵じゃないか、という冷笑もありますが、そんなものは脳内で補完できたのです。

●ドット絵なのに興奮「あぶない水着」

 FC版『ドラクエIII』に「あぶないみずぎ(水着)」という女性専用防具があります。防御力1というなんとも頼りないアイテムですが、その存在価値はただひとつ、装備するとキャラのグラフィックが変わるというところ。

「あぶない」とは何を意味するのか? ペラペラだから防御力が紙であることなのか、また見た目が過激であることなのか、疑問は解けませんが……。欲しい、ひたすら欲しい……ドット絵だと分かっているけど……しかしその金額は7万8000ゴールドと、超高額商品です。なので、終盤に近づいてゴールドが余りだしたころで、酔狂で購入するプレイヤーがほとんどだったと思います。

【画像】「ドラクエ」永遠のテーマ? ビアンカ・フローラ問題(4枚)

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