マグミクス | manga * anime * game

声優・立木文彦さんが還暦を迎える 碇ゲンドウ、マダオ…声の歴史をたどる

4月29日は、碇ゲンドウ、マダオ、ウォッカ、サカズキなど、長年同じキャラを演じることの多い声優・立木文彦さんのお誕生日です。還暦を迎えたことを祝い、これまでの声の軌跡を振り返ってみようと思います。

立木文彦、声優だけでなく歌手としても評価のある魅惑の声

碇シンジ、碇ゲンドウが表紙 著:貞本義行、原作:カラー『新世紀エヴァンゲリオン』第1巻(KADOKAWA)
碇シンジ、碇ゲンドウが表紙 著:貞本義行、原作:カラー『新世紀エヴァンゲリオン』第1巻(KADOKAWA)

 4月29日は声優の立木文彦(たちき・ふみひこ)さんのお誕生日です。しかも節目の60歳、還暦になられるそうで、誠におめでとうございます。

 立木さんといえば、その渋くて深みのある声をみなさんも聞いたことがあるでしょう。デビュー作は『戦闘メカ ザブングル』(1982年)ですが、筆者が最初に名前と声を認識したのは翌年に放送された『聖戦士ダンバイン』(1983年)のゼット・ライトになります。立木さんが初めてレギュラーで演じたキャラでした。

 この縁からか、富野由悠季監督作品の出演が多く、これ以降の20世紀中に製作された地上波テレビアニメ作品にはすべて出演しています。

 また、「ガンダム」関係というわけではありませんが、OVA『機動戦士SDガンダム』(1988~93年)のイメージソング『SDガンダム・パラダイス』という曲を、声優の西村智博さんと一緒に歌っていました。最近では歌手としての活動は少ない立木さんですが、当時は歌手としての才能にも注目されていたのです。

 立木さんが歌っていた有名な曲といえば、テレビアニメ『BLUE SEED』(1994年)のオープニングテーマ『CARNIVAL・BABEL ~カルナバル・バベル~』でしょうか。三松亜美さんと「TAKADA BAND」の名義で歌っていました。

 このTAKADA BANDという名前の由来は、原作者の高田裕三さんからだそうです。もともとは『3×3EYES』のイメージアルバム制作の際に結成したユニットで、その流れから『BLUE SEED』のオープニングを歌うことになりました。

 その歌声の響き方は、いつも聞いている声優としての声とはまた違う良さがあって、筆者的には楽曲が少ないことが残念でありません。

 この当時の代表的な作品といえば、『疾風!アイアンリーガー』(1993年)のゴールドフット、『勇者警察ジェイデッカー』(1994年)のシャドウ丸ですが、翌年の1995年に立木さんを代表するキャラと巡り合いました。それが『新世紀エヴァンゲリオン』(1995年)の碇ゲンドウです。

 碇ゲンドウの少ない言葉のなかに重みを込めた演技は、立木さんがそれまで担当してきたキャラとは違った魅力がありました。演じてきた年数と回数を考えると、もはや立木さんの一部ともいえるキャラなのかもしれません。

 先日『シン・エヴァンゲリオン劇場版』(2021年)で完結を迎えたので今後の新作はないと思いますが、最後に見せた立木さんの迫真の演技はいつまでも記憶に残ることでしょう。

1 2 3