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いちファンとして振り返る、『エヴァ』とともに駆け抜けた26年。楽しみはこれからも続く…?

こんどこそ、本当にさようなら。また逢う日まで

TVシリーズ完結後に劇場公開された2作品を収録した『新世紀エヴァンゲリオン』DVD(キングレコード)
TVシリーズ完結後に劇場公開された2作品を収録した『新世紀エヴァンゲリオン』DVD(キングレコード)

 やがて『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 シト新生』と「完全新作の劇場版」が発表された瞬間の歓喜。解釈本を読み漁っては、ああだこうだと激論を繰り広げた日々、チケットを予約するとき、特典のテレホンカードを綾波にするかアスカにするか、さんざん迷った記憶。映画館の床から伝わるしんしんとした冷たさと、それをものともしない熱狂。

 弐号機が量産機に食われる凄惨なシーン。すべてが終わり最後シンジとアスカだけが残された赤い海。クライマックスでひとこと発せられた、アスカの謎の言葉。

 どことなく釈然としない思いを抱えて時は過ぎ、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の立ち上げを聞いた時には、体のなかに熱の残り香が渦巻いたものでした。

『序』を友人知人と見に行こうとして映画館を間違え、あとでひとり寂しく見直した失敗。「俺が見たかったのはこういうエヴァンゲリオンだったんだ!」と、エンターテインメントに徹してくれた『破』。何がどうなったらこうなるんだと、肩を落とした『Q』。

 そして26年間くすぶってきた熱を昇華し、卒業へと導いてくれた『シン・エヴァンゲリオン劇場版』。

 今はそれらすべてが宝物であり、懐かしく爽やかな過去の記憶となりました。

 映画の公開後、NHK「仕事の流儀 プロフェッショナル」で放送された「庵野秀明スペシャル」は当然見ましたし、冒頭の「この男に安易に手を出すべきではなかった」というナレーションには爆笑するとともに、「いったい何をしたんだろう……」と戦慄も覚えています。

 さらに、舞台あいさつに立った庵野監督がNHKのスタッフについて「何カ月も来ない期間もあった」「もっといいシーンがあった」と話したことが影響したのかは分かりませんが、4月29日にはNHK・BS1で100分枠に拡大した『さようなら全てのエヴァンゲリオン ~庵野秀明の1214日~』も放送されました。

 作品が完結してもなお、エヴァに対する興味はまだ尽きてはいません。これからも、庵野監督が手掛ける数々の新作に期待を寄せるとともに、時おり『エヴァンゲリオン』を振り返り楽しめる。それは、とても嬉しいことなのです。

(早川清一朗)

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