映画『カラミティ』吹替版主演・福山あさきさんに聞く…夢へと向かう力とは?
2021年内に公開予定の映画『カラミティ』は、フランス/デンマーク発の注目の劇場アニメ映画。その日本語吹替版で主演を務める福山あさきさんは、声優になるという夢に一度は挫折しながらも、SNSを駆使したインフルエンサーとして活動しつつ、7年の月日をかけて目標にたどり着きました。福山さん自身が語る「あきらめない」原動力とは?
緊張のなか取り組んだ「瞬発力」のトレーニング
『カラミティ』は、アメリカ開拓時代の伝説的な女性ガンマン、マーサ“カラミティ”ジェーンの少女時代を描いた物語です。同作の日本語吹替版で主演を務める福山あさきさんは、挫折を乗り越えながら7年をかけて夢をつかんだ、いま注目の女性声優です。
福山さんの歩みは、折れない心で自分の道を歩み続けた同作の主人公、マーサ・ジェーンに重なります。夢をあきらめなかった原動力や、チャンスをつかむために続けた努力について、福山さんに聞きました。
※インタビュー前編(吹替版主役への抜擢、作品の魅力について)はこちら
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──福山さんにとって『カラミティ』の日本語吹替版のアフレコは、ついに叶えた夢の第一歩だったわけです。主役に決まってから最初に収録ブースに入るまでの間、どんなことを感じたり考えたりされましたか?
福山あさきさん(以下、福山) 私はけっこう緊張するタイプなのですが、それでも本番では、100%の力を出せるようにしておきたいなと考えて、自主練習をしていました。対応力を身につけるために、色んな演技パターンを考えてトレーニングしました。音響監督さんから「そこは別の演技で」「こんなふうにしてほしい」と言われた時に、すぐにお芝居を変えられるようにしておきたいと思ったんです。
──声優さんにとって非常に重要な、「現場での瞬発力」というやつですね。
福山 はい。事務所に所属させていただいてからの1年間、対応力や瞬発力というのはとても大事なんだなと、実感することが多かったですから。
──収録時で印象に残っていることはありますか?
福山 『カラミティ』でジョナスを演じられている林瑞貴さんとは、『マロナの幻想的な物語り』(2020年8月公開)で、同じ通行人として共演したんです。それが今回、ふたりとも名前つきの役をいただけて、「お互い良かったですね」と笑い合うことができました。すごく嬉しかったですね。
──新型コロナウイルスの影響で、声優業界に限らず、エンターテイメント業界全体が引き続き厳しい状況に直面しています。その中で、そんなふうに笑い合えるのは、素晴らしいことですね。
福山 本当にそうですよね。幸せなことだと思います。